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EC事業者必見。乾燥野菜ミックスをOEMでつくる方法

Summary of this article
Amazon・EC向けの乾燥野菜ミックスOEMを、市場データと実務の両面から整理。Googleトレンドで検索されているのは「乾燥野菜ミックス」ではなく「味噌汁の具」であること、Amazon上位が月1,000点規模で動いていることを示したうえで、売れ筋の配合、乾燥方式(熱風・低温・フリーズドライ)の選び分け、容量とパッケージ、費用構造と狙うべき価格帯、発注から納品までのスケジュール、年間で味をブレさせない設計、歩留まりと在庫、FBA直送や楽天・自社EC・ふるさと納税での必要書類、OEMメーカーを見極める8項目までを解説しています。

乾燥野菜ミックスOEMは、複数の乾燥野菜を商品コンセプトに合わせてブレンドし、自社ブランドで販売するための製造委託です。味噌汁の具・スープ・カップ麺のかやく・炊き込みごはん・非常食など、お湯や水で戻して使う商品で採用されています。

この記事は、AmazonをはじめとするECで自社ブランドの乾燥野菜ミックスを出したい事業者に向けて書いています。「どんな配合にすればいいのか」「1袋いくらで何袋から作れるのか」「FBA倉庫まで直送してもらえるのか」という、実際に商品化するときに必ず出てくる3つの疑問に、数字で答える構成にしました。

Agritureは京都府京丹後を拠点に、100品目近い乾燥野菜を自社で加工しています。大手食品メーカー向けの乾燥野菜セットや、企業キャンペーンの景品用セットなど、乾燥野菜ミックスの製造を受託してきました。原料の調達から配合設計、充填、FBA倉庫への直送までを一貫して担っており、この記事の数字も実際の受託条件に基づいています。

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TOC

乾燥野菜ミックスOEMで委託できる範囲

発注側が決めるのは、商品コンセプト・容量・ロット・販路の4つです。原料の手配から袋詰めまでは製造側が担うため、自社に乾燥設備や充填ラインがなくても商品を持てます。

委託できる5つの工程

乾燥野菜ミックスは、単品の乾燥野菜と違って「配合」という工程が入ります。ここを製造側に任せられるかどうかで、発注側の負担が大きく変わります。

Process委託できる内容発注側で決めること
Raw-material sourcing産地・品種の選定、契約農家との調整国産か海外産か、産地訴求の有無
dry processing熱風乾燥・低温乾燥・カット・粉砕仕上がりのカット形状
配合複数品目の計量とブレンド使う品目と方向性
Fillingパウチへの計量充填、シール貼付容量とパッケージ仕様
Shipping指定倉庫への納品、FBA直送納品先と出荷日

配合を自社で設計して原料だけ買う形も、配合ごと任せる形も選べます。前者は原料の仕入単価で買えるかわりに、計量とブレンドの作業が自社に残ります。ECで少量から始めるなら、配合まで含めて委託したほうが手離れがよくなります。

Product categories that adopt it readily

  • 味噌汁・スープの具:お湯を注ぐだけで使える。EC販売で最も動く
  • カップ麺・即席麺のかやく:小粒で戻りの早い素材を使う
  • 炊き込みごはん・リゾット:米と一緒に炊ける粒サイズに揃える
  • 非常食・ローリングストック:軽量で長期保存が効く
  • 離乳食・介護食:粒を細かくし、戻り時間を短くする
  • ギフト・ノベルティ:複数種を詰め合わせてセット化する

このうちAmazonの観測と弊社への引き合いで最も多いのが味噌汁・スープの具です。理由は後述の市場データで扱います。

検索データと実売データから見た乾燥野菜ミックス市場

商品設計の前に、市場がどこに向いているかを確認します。Google検索の需要とAmazonの販売実績を並べると、両者が一致していないことが見えてきます。この差が、そのまま商品名とパッケージ設計の指針になります。

検索されているのは「ミックス」ではなく「味噌汁の具」

Googleトレンドで「乾燥野菜」「乾燥野菜ミックス」「味噌汁の具」「フリーズドライ野菜」の4語を、日本・過去5年で比較しました。

Googleトレンドで乾燥野菜・乾燥野菜ミックス・味噌汁の具・フリーズドライ野菜の検索需要を比較したグラフ
Googleトレンド(日本・過去5年)。黄=味噌汁の具、青=乾燥野菜、緑=フリーズドライ野菜、赤=乾燥野菜ミックス
検索語5年平均(相対値)推移
味噌汁の具約57横ばい、直近やや上昇
Dried vegetables約27Flat
Freeze-dried vegetables約5Flat
Dried vegetable mixほぼ0線が描画されない水準

「味噌汁の具」は「乾燥野菜」のおよそ2倍の検索需要があります。一方で「乾燥野菜ミックス」という語は、5年間で単発の山が3回あるだけで、グラフが線になりません。

つまり消費者は、商品カテゴリ名で検索していません。自分が作りたい料理の名前で検索しています。商品名やAmazonの広告キーワードを「乾燥野菜ミックス」で組むと、そもそも入口が細いということになります。

Amazon上位は月1,000点規模で動いている

検索需要が小さいことと、商品が売れないことは別です。Amazon内で「乾燥野菜 ミックス」を検索すると、2026年7月時点で460件が並びます。上位商品には月間の購入点数が表示されます。

Amazonで乾燥野菜ミックスを検索した結果と月間購入点数の表示
Amazon.co.jpの検索結果(2026年7月時点)。上位商品には月間の購入点数が表示される
VolumePrice range月間購入点数
142g×3個1,299円1,000点以上
200g2,268円1,000点以上
40g×6袋2,260円900点以上
200g1,264円800点以上
190g763円500点以上
100g1,180円400点以上

この表示は「○点以上」という下限値なので、実売はこれより多くなります。上位6商品の下限を足すだけで月4,600点です。

グラム単価を計算すると、この6商品でも3.0円から11.8円まで4倍近い開きがあります。検索結果全体では50g前後の小容量で30円台、1kgの業務用で6円前後まで分布します。同じ「乾燥野菜ミックス」でも、原料と容量の設計次第で価格帯を作り分けられる市場ということです。

このデータから何が言えるか

上位商品のタイトルを並べると、ほぼ全てに「味噌汁の具」が入っています。カテゴリ名ではなく用途名で商品を見つけてもらう構造が、実際の売れ筋にも表れています。

  • 商品名は用途語で組む。「乾燥野菜ミックス」より「味噌汁の具」が入口として太い
  • 容量は100gと200gが基準。40〜60gの小容量はお試し用・ギフト用として並走させる
  • セット販売が上位に多い。3個セット・6袋セットで客単価を上げている
  • 訴求語は国産・無添加・ブドウ糖不使用・管理栄養士監修に集中している

「ブドウ糖不使用」を明記する商品が複数上位に入っている点は見落とせません。乾燥野菜には作業性や見た目のためにブドウ糖を添加する製法があり、それを避けたい層が一定数いるということです。詳しくは乾燥野菜にブドウ糖を入れる理由.

We have materials available to help you understand dried processing OEM

Agriture OEM, flexibly handling everything from small lots to large lots

  • OEM supported from 100 g of existing raw material
  • Drying of brought-in raw materials also possible
  • Support from processing to filling in one place

味噌汁の具ミックスをどう作るか

Amazon上位の顔ぶれを見ると、最初の1商品を味噌汁の具から設計する案には合理性があります。競合は多いカテゴリですが、上位商品の仕様を分解すると空いている余地が見えます。

味噌汁の具が中心になる理由

乾燥野菜は、戻す手間がかかるほど使われなくなります。味噌汁は鍋やお椀に直接入れて、戻す工程を意識せずに使える数少ない料理です。買った人が消費しきるため、リピートにつながります。

  • 戻し工程が不要。汁物の中で自然に戻る
  • 毎日食べる料理なので消費サイクルが速い
  • 一度に使う量が少なく、1袋が長持ちする印象を与えられる
  • 「野菜不足を補う」という購入動機と結びつけやすい

逆に、炒め物やサラダ用として売ると戻し時間の説明が必要になり、レビューで「戻すのが面倒」という評価がつきやすくなります。1商品目は汁物用に絞ったほうが、評価の下振れを抑えられます。

上位商品に共通する仕様

Amazon上位の味噌汁の具ミックスを見ると、構成品目に強い共通点があります。

Element上位商品の傾向
Number of items4〜6種。9種・10種もあるが少数
必ず入る品目キャベツ、にんじん
よく入る品目玉ねぎ、しいたけ、小松菜、ほうれん草、白菜、大根
色の設計緑・橙・白の3色が入る構成
産地訴求九州産、国産、県名を明記

キャベツとにんじんは、ほぼ全ての商品に入っています。安価で戻りが早く、色が出るためです。この2つをベースに置き、残りで差をつけるのが基本構造になります。

差別化できる余地

ベースが共通しているぶん、残り3〜4割の設計で商品が決まります。実際の受託で相談が多いのは次の4方向です。

  • 産地を絞る。単一県産や単一農家で揃え、ラベルに書ける情報を増やす
  • 添加物を引く。ブドウ糖不使用・食塩不使用を明記し、比較検討時の除外条件をクリアする
  • 用途を細分化する。だしが出る素材や根菜に寄せて、汁物のなかで役割を分ける(次章の用途表を参照)

逆に、品目数を10種以上に増やす方向はおすすめしにくいところがあります。品目が増えるほど原料の最低ロットが積み上がり、1品目あたりの使用量が減って在庫が滞留するためです。この点は後述の費用構造でも効いてきます。数を訴求するなら、5〜6種で色数を確保するほうが原価も在庫も収まります。

用途別にブレンドを広げる

味噌汁の具で1商品を立てたあと、同じ原料在庫を使い回して横に広げると、品目あたりの調達量が増えて原価が下がります。用途を変えるだけで別SKUとして成立するのが乾燥野菜ミックスの利点です。

汁物の中で用途を分ける

味噌汁からの派生は、素材の重心をずらすだけで作れます。ベースのキャベツ・にんじんは共通のまま、主役を入れ替える形です。

Use主役に置く素材設計上の勘所
豚汁・けんちん汁ごぼう、蓮根厚みを持たせて煮崩れを防ぐ。戻り時間は長めでよい
野菜スープ・ポトフブロッコリー、かぼちゃ緑と黄色を効かせる。写真映えが購入判断に効く
きのこ汁・鍋えのき、しいたけだしが出るため味噌や調味料の量を抑えられる
Takikomi riceにんじん、ごぼう、きのこ米と同時に炊くため粒サイズを小さく揃える
カップ麺のかやくキャベツ、ねぎ熱湯3分で戻る薄さにする
Powder raw material for turnip potagePumpkin, carrot粒を細かくし、戻り時間を短くする
Emergency food and outdoorごぼう、蓮根、根菜保存性を優先し、水でも戻る設計にする

ごぼうと蓮根は根菜のなかでも戻りが遅く、味噌汁に入れると芯が残ることがあります。豚汁のように煮込む前提の商品に寄せると、この弱点が長所に変わります。用途を明示して売ることが、レビュー評価の安定にも効きます。

Agritureの標準ブレンド

EC向けの引き合いが多い構成を、標準ブレンドとして5種にまとめています。配合比率は公開していませんが、使用品目は次のとおりです。いずれも国産で、既存在庫から組めるため試作費がかかりません。

Blend使用品目Intended Use
味噌汁の具ミックスキャベツ・にんじん・ごぼう・小松菜・かぼちゃお椀に入れてお湯を注ぐ
豚汁・けんちん汁ミックスごぼう・にんじん・蓮根・キャベツ・かぼちゃ鍋で煮込む
野菜スープ・ポトフミックスキャベツ・にんじん・小松菜・ブロッコリー・蓮根・かぼちゃコンソメ・洋風スープ
きのこ入り旨みミックスえのき・しいたけ・キャベツ・にんじん・ごぼうスープ・鍋・炊き込みごはん
コスト重視ミックスキャベツ・にんじん・ごぼう・かぼちゃ価格勝負のSKU

この5種はそのまま使うことも、1品目だけ差し替えることもできます。差し替えの相談で多いのは、しいたけを増やしてだし感を強める方向と、彩り用に緑をもう1種足す方向です。

乾燥方式で仕上がりと原価が変わる

配合を決める前に、どの乾燥方式で作るかを固める必要があります。同じ品目でも方式によって色・香り・戻り時間・原価が変わり、商品の価格帯そのものを規定します。

3つの方式の違い

MethodFinish原価向く品目
Hot-air drying色と香りは弱まる。戻りは速いLow根菜、きのこ、キャベツ
Low-temperature drying (45–60°C)味と香りが残りやすい中間葉物、薬味野菜、京野菜
Freeze-dried形状・色・香りを保つ。戻りが最も速いHigh葉物、プレミアム帯の商品

Amazonの商品タイトルには「フリーズドライ」と書かれていても、実際は熱風や低温で乾燥した製品が多く含まれます。両者の違いはThe Difference Between Dried Vegetables and Freeze-Driedで整理しています。価格帯を1,000円台に収めたいなら熱風または低温、2,500円以上のプレミアム帯を狙うならフリーズドライという分岐になります。

Agritureの標準ブレンドは低温乾燥です。葉物の色と香りを残しつつ、フリーズドライほど原価が上がらない中間帯に置いています。フリーズドライでの製造をご希望の場合は別途ご相談ください。

産地はどう選ぶか

産地は、ラベルに書ける情報と原価の両方を左右します。方向性は4つに分かれます。

DirectionEffectPoints to note
国産・産地名を明記安心感と差別化。Amazonのタイトルにも入れられる原価が上がる。端境期の在庫確保が要る
海外産を併用通年供給とコスト抑制。大容量商品に向く国産訴求はできない
品種・農家を指定風味の再現性が高いロットと価格を事前に合意する必要がある
有機・特別栽培付加価値を上げられる有機JAS表示は配合の95%以上が認証原料で、製造所も認定工場である必要がある

国産訴求は効果が読みやすい一方、野菜は収穫期が限られます。年間を通じて売る商品なら、収穫期にまとめて仕込んで在庫を持つ前提で計画を立てます。

どう配合を組むか

配合は好みで決めるものではなく、原価・戻り時間・見た目の3つを同時に満たす作業です。順番を守ると迷いが減ります。

ベース・彩り・食感の3層で組む

配合を3つの役割に分けて考えると、原価と見た目のバランスが取りやすくなります。

Guideline ratioRole該当する品目
Base5〜6割かさを作り、原価を抑えるキャベツ、にんじん
Color2〜3割色を足して見た目を作る小松菜、ブロッコリー、かぼちゃ
Texture / flavor1〜2割噛みごたえとだしを足すごぼう、蓮根、えのき、しいたけ

ベースを5割以上取るのは原価対策です。キャベツとにんじんは乾燥野菜のなかでも単価が低く、ここを厚くするほど1袋の原料費が下がります。逆に食感・風味の層は単価が高いため、1〜2割に抑えないと売価に跳ね返ります。

戻り時間を揃えて配合する

EC向けの乾燥野菜で最も多いレビュー上の不満は、戻り時間のばらつきです。同じ袋の中で戻りの速い葉物と遅い根菜が混ざっていると、葉物が煮崩れる頃に根菜がまだ硬いという状態になります。

  • 戻り時間の近い品目でまとめる。葉物中心か根菜中心かを決める
  • 根菜を入れる場合はカットを薄くして、葉物に合わせる
  • 粉が出やすいパウダー類とチップ類は同じ袋に混ぜない
  • 比重差が大きい組み合わせは、袋の中で片寄る原因になるため避ける

Agritureでは配合してから充填するため、袋ごとの品目の偏りは抑えられます。ただし比重差そのものは配合設計の段階でしか解決できないため、品目選びの時点で揃えておく必要があります。

カット形状で使い勝手が変わる

同じ品目でもカット形状で戻り時間と見た目が変わります。味噌汁の具なら20mm前後、カップ麺のかやくなら5mm以下、炊き込みごはんなら3mm前後が目安です。形状ごとの特性はCustom processing of dried vegetableslaid out in detail on.

容量とパッケージをどうするか

容量とパッケージは、原価だけでなくレビュー評価にも直結します。とくに乾燥野菜は吸湿と退色が起きやすいため、袋の選び方で商品寿命が変わります。

市場は100gと200g、弊社の標準は60gと200g

Amazonの上位商品を見ると、100gと200gが主流で、40〜60gの小容量が併走しています。乾燥野菜は水で戻すと重量が5〜10倍になるため、200gでも生野菜換算では相当量になります。弊社の標準ブレンドは60gと200gの2容量で、100gをご希望の場合も同じ考え方で組めます。

VolumePositioningAmazonの実売価格帯
40〜60gお試し・ギフト・ノベルティ1,000〜1,600円
100g初回購入の主力1,000〜1,200円
200gリピーター向け・単価を上げる1,264〜2,582円
1kg前後業務用・大容量訴求6,000円前後

小容量は袋代と袋詰め費が固定でかかるため、グラム単価では割高になります。60gと200gを並べたとき、60gのほうがグラム単価が3倍近くになることもあります。単品ではなくセット販売で客単価を作る設計が現実的です。200gは価格帯の幅が最も広く、どこを狙うかで原料設計が変わります。

パウチとラベルの仕様

EC向けの標準は、チャック付きのフラットパウチです。中身が見える透明素材に、中央へラベルシールを貼る形式が最も安く立ち上げられます。

  • チャック付きで開封後も保存できる。レビュー評価に効く
  • 透明パウチ+ラベルシールなら、印刷版代をかけずに複数SKUを作れる
  • ラベルは62×70mm前後で、原材料名・内容量・保存方法・販売者・製造者・賞味期限・栄養成分表示・バーコードが入る
  • SKUを増やすときもラベルの差し替えだけで済む

透明パウチには弱点もあります。光による退色が進むため、とくににんじん・かぼちゃ・葉物は色が抜けやすくなります。賞味期限を長く取りたい場合は、ラベル面積を大きくするか、片面をアルミ蒸着や白ベタ印刷にする構成をおすすめしています。

賞味期限と吸湿対策

乾燥野菜の賞味期限は、水分含有量と包装で決まります。糖類や酸化防止剤を使わない無添加設計でも、仕上げ水分を低く取り、チャック付きパウチに乾燥剤を同梱すれば安定します。

期限そのものは推定ではなく、賞味期限検査で実測してから設定します。6ヶ月を目標にする場合は、6ヶ月での検査を先に依頼する流れになります。

ロットと価格はこう決まる

見積もりが読めないという相談が最も多いのがこの部分です。一般的な費用構造を先に整理し、そのうえでAgritureの条件を具体的な数字で示します。

一般に、費用は何で決まるか

1袋の単価は、大きく4つの費目に分かれます。どのメーカーでもこの構造は共通で、違うのは各費目の水準と最低ロットの決め方です。

Item何で決まるか下げ方
Raw material cost使う品目の単価×配合比×容量ベース野菜の比率を上げる、数量をまとめる
袋代パウチのサイズと素材汎用パウチ+ラベル貼付にする
袋詰め費1袋あたり定額。容量では変わらない容量を大きくして袋数を減らす
Initial cost配合設計・試作・各種検査既存在庫の品目で組む

ここで効いてくるのが、袋代と袋詰め費が容量に関係なく固定でかかるという点です。60gでも200gでも1袋あたりの充填コストは同じなので、小容量ほどグラム単価が跳ね上がります。小容量SKUの価格設定でつまずくのは、この構造を織り込んでいないケースがほとんどです。

もうひとつの落とし穴が、品目ごとの最低ロットです。乾燥野菜は品目ごとに最低の仕入単位があるため、10品目のミックスを少量だけ作ろうとすると、各品目の最低ロットが積み上がって在庫が過剰になります。品目数を絞るほど、小ロットで回しやすくなります。

どの価格帯で戦うかを先に決める

費用構造が分かったうえで、次に決めるのが売価です。200gの実売は1,264円から2,582円まで開いており、下限側の1,264円は契約栽培の量販品でグラム単価6.3円です。この帯は原料をまとめて確保できる規模の勝負になります。

一方、九州産・管理栄養士監修を掲げた2,268円の商品が、同じ200gで月1,000点以上動いています。国産・無添加で作るなら、狙うのはこちらの帯です。原料に費用をかけても売価で吸収できるため、産地や製法で差をつける設計が効きます。

ここからAmazonの販売手数料と配送代行手数料、広告費が引かれます。手数料はカテゴリと商品サイズで変わるため一律には出せませんが、広告を打つ余力を残すには原価率50%台に収まる売価設定が目安です。200gで1,500円前後の低価格帯を狙うと手数料を引いた時点で利益が薄くなるため、その場合は60gや100gに容量を落として単価を下げるほうが現実的です。

弊社の標準ブレンドは、原料・袋代・袋詰め費を含んだ1袋単価を固定してお出ししています。数量による段階設定もあります。具体的な単価と最小ロットは、容量と数量をうかがったうえで個別にご案内しています。

発注から納品までのスケジュール

StageDetails期間の目安
ご相談・お見積り用途・容量・ロット・販路をうかがうA few days
サンプル確認標準ブレンドは在庫から発送。実費のみ1週間前後
Prototypingオリジナル配合の場合。2〜3パターン振る2週間前後
本製造配合・充填・シール貼付3–4 weeks
Delivery指定倉庫またはFBA直送出荷日は事前に合意

初回は全体で約1ヶ月、継続発注は2週間からが目安です。既存在庫の品目で組む標準ブレンドなら試作の工程を省けるため、最短で立ち上がります。

配合をゼロから設計するオリジナルミックスは、標準ブレンドより最小ロットが上がり、初回に配合設計費をいただきます。品目数の上限はありません。比率の指定がなければ、用途をうかがって弊社で設計します。

袋詰め費・袋代・ラベル貼付・検査・乾燥剤の同梱などは、容量と数量に応じてお見積りします。資材をお持ち込みいただくことも可能ですが、その場合は対応可否を事前にサンプルで確認させてください。

年間で味をブレさせないために

乾燥野菜ミックスは、リピートで売れ始めてから品質のブレが問題になります。生野菜は季節・産地・作柄で呈味が変わるため、ミックスとして仕上げる段階で吸収する設計が要ります。ここは競合商品のレビューでも差が出るところです。

ブレはどこで生まれるか

  • 収穫時期。早生・中生・晩生で糖度と色が変わる
  • 産地。同じ品種でも土壌と気候で呈味が異なる
  • 作柄。年ごとの気温・降雨量で原料の質が動く
  • 乾燥条件。温度と時間の差で色と食感が変わる
  • 粒度。粉砕・篩分けのロット差で粒径がずれる

ブレを抑える打ち手

  • 品種・産地・収穫時期を仕様書に書いて固定する
  • 複数ロットをブレンドする前提で、配合比率に調整の幅を持たせる
  • ロットごとに色・味・香りを評価し、基準から外れたものを外す
  • 粒度は篩分けで揃え、充填前に最終チェックする
  • 受入時に収穫日・品種・産地を記録し、後から追える状態にする

標準ブレンドを使う場合、この管理は弊社側で行います。オリジナル配合でも仕様書に落とし込めば同じ運用ができます。

歩留まりと在庫をどう見るか

原料を持ち込んで加工を委託する場合、歩留まりの理解が原価計算の前提になります。生鮮から乾燥・カット・粉砕の各工程で重量が落ちるためです。

重量が落ちる5つの工程

  • 受入。品質基準を満たさない原料を外す
  • カット。端材と規格外の切片が出る
  • 乾燥。水分の蒸発で大きく目減りする。葉物や水分の多い素材ほど落ちる
  • 粉砕。粒度を揃える工程で微粉と粗粉を除く
  • 充填。こぼれと包装不良の分

弊社の在庫品目から組む場合、この歩留まりは単価に織り込み済みです。原料を持ち込まれる場合は、生鮮での必要量を歩留まりから逆算してお伝えします。

在庫を切らさない計画

  • 年間の販売計画から逆算し、収穫期にまとめて仕込む
  • 端境期に切らさないよう、1〜2ヶ月分を安全在庫として持つ
  • ロット番号で先入先出を徹底し、賞味期限を管理する
  • ロスを見込んだ仕入量を、契約農家と事前に合意する

販路別の納品対応

作った商品をどこに納品するかで、必要な準備が変わります。ECモールごとに求められる書類と納品形態を整理します。

Amazon FBAへの直送

製造元からFBA倉庫へ直接納品できると、いったん自社倉庫に入れて再発送する手間と費用がなくなります。Agritureでは、納品プランの作成とラベルの発行を貴社で行っていただき、3営業日以内に弊社から直接出荷しています。出荷日は事前に合意のうえ確定します。配送料は貴社ご負担です。

  • セラーセントラルで納品プランを作成し、FBAラベルを発行する
  • ラベルデータを製造元に共有する。貼付作業も委託できる
  • 納品先倉庫と出荷日を確定する
  • 製造元から倉庫へ直送する

数量がまとまるとパレット納品も選べます。段ボール単位より輸送効率が上がるため、1,000袋を超えるロットでは検討する価値があります。

食品は要期限管理商品に該当するため、雑貨より納品要件が厳しくなります。次の点は製造を始める前に決めておくと、納品時に止まりません。

  • 賞味期限を製造前に確定させる。検査で実測してから印字設計に入る
  • 1回の納品に混在させる賞味期限を揃える。ロットをまたぐと受領されないことがある
  • 外装と個装の期限表示を、Amazonが読み取れる形式にする
  • JANコードとFNSKUのどちらで運用するかを決め、ラベル貼付の担当を確定させる
  • 納品先倉庫が食品を扱えるかを、納品プラン作成時に確認する

FBAの要件そのものや出品審査の流れは、食品OEMのAmazon出品ガイドで詳しく扱っています。

楽天市場で必要になる書類

楽天市場は出店審査の段階で書類が求められます。とくに見落とされやすいのが、OEM商品を扱う場合の許可証です。

楽天市場の出店審査では、他社が製造した自社ブランド商品について、製造元の許可関係の書類を求められることがあります。乾燥野菜の場合は製造所の営業許可の写しを出す形が一般的です。必要書類は商材の区分によって変わるため、委託先が写しを出せるかを早い段階で確認しておくと審査で止まりません。

出店後の売り方はAmazonとは別物で、年4回のスーパーSALEをどう使うかで売上の山が決まります。モール特有の売り方は楽天市場で食品を売るコツで扱っています。

Yahoo!・自社EC・ふるさと納税

Sales channel納品形態準備のポイント
Yahoo!ショッピング自社発送が中心初期費用が低く、テスト販売に向く
自社EC・Shopify自社発送または委託利益率は最も高い。在庫連携を先に設計する
Hometown tax donation自治体経由製造地が返礼品の要件に合うかを先に確認する

ふるさと納税は、原料の産地と加工地の要件が自治体ごとに決まっています。京都府産の原料を京丹後で加工する構成であれば要件を満たしやすく、乾燥野菜は軽量で常温流通できるため返礼品との相性がよいカテゴリです。

食品表示と検査

小売で販売する以上、ラベルの記載事項と検査は避けて通れません。ここを後回しにすると、商品ができてから出品できないという事態になります。

ラベルに必要な項目

乾燥野菜ミックスのラベルには、食品表示法に基づいて次の項目が必要です。62×70mm程度のシールに収まる情報量です。

Item記載のポイント
Name乾燥野菜ミックスなど、内容がわかる一般的な名称
原材料名重量の多い順に品目を並べる
原料原産地名重量比が最も高い原材料の産地を表示する
Net contentグラム表記
Best-before date検査で実測して設定する
Storage method直射日光および高温多湿を避ける旨
販売者・製造者氏名または名称と所在地
栄養成分表示熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量

原料原産地名は複数産地をまたぐと表記が複雑になります。同じ品目を複数県から調達する可能性があるなら、表示ルールを設計段階で確認しておくのが安全です。詳しくは加工食品の原料原産地表示ルール.

必要になる検査

  • 微生物検査。乾燥野菜には食品衛生法上の成分規格がなく法令上の義務ではないが、モールや小売の商談では提出を求められることが多い。一般生菌数・大腸菌群・カビ酵母などを販路の基準に合わせて選ぶ
  • 賞味期限検査。3ヶ月・6ヶ月など期間を指定して実測する

いずれも法令で一律に定められたものではなく、どこまで実施するかは販路と取引先の基準で決まります。出品や商談の前に、求められる項目を確認してから手配すると無駄がありません。

どのメーカーに頼むか

乾燥野菜ミックスは配合の自由度が高いぶん、メーカーの持っている原料ラインナップがそのまま商品設計の上限になります。設備よりも在庫品目を見るのが実務的です。

確認したい7項目

Item確認する内容
原料ラインナップ自社在庫の品目数。30種以上あると配合の自由度が高い
Processing method熱風・低温・カット・粉砕まで自社で持っているか
Minimum lotミックス単位と品目単位の両方を確認する
Filling handled配合から袋詰めまで一貫でできるか
営業許可製造所が食品衛生法の営業許可を取得済みか
納品対応FBA直送や指定倉庫への納品ができるか
規格書の発行アレルゲン・原材料配合表・製造工程図を出せるか

規格書は、モールや小売との商談でほぼ必ず求められます。発行に対応していないと商談が止まるため、初回の問い合わせ時に確認しておくのが確実です。Agritureは規格書の発行に対応しています。

もうひとつ見落とされやすいのが最低ロットの二重構造です。「ミックス50袋から」と書いてあっても、使う品目それぞれに最低の仕入単位があるため、実際に組めるロットはもっと大きくなることがあります。品目単位の条件まで確認してください。

配合レシピの守り方

乾燥野菜ミックスは、袋を開ければ何が入っているかがおおむね分かります。比率までは分かりませんが、模倣されやすいカテゴリであることは前提に置いたほうがよいところです。

  • 秘密保持契約で、配合情報の開示範囲と保護期間を明記する
  • 同じ配合を他社向けに転用しない条項を契約に入れる
  • 商品名とパッケージデザインは商標・意匠で別に保護する
  • 誰が配合を設計したかで知財の帰属が変わるため、契約時に確定させる

誰が配合を設計したかによって、権利の扱いは変わります。ただし配合比率そのものは特許のような登録制度になじまないため、実務では帰属と利用範囲を契約で定め、秘密情報として管理する設計が中心になります。

Form誰が配合を作るか契約で決めること
OEM outsourcing発注者が配合を持ち込む他社転用の禁止と、開示範囲の限定
Joint development発注者とメーカーが一緒に作る成果の帰属。ここを書かないと後で揉める
メーカー主導メーカーの既存配合を使う発注者が持つのは販売権の範囲

標準ブレンドを使うか、オリジナルで設計するかは、この点も踏まえて選んでください。

ミックス配合の実例

用途に合わせて配合を変える設計が実際にどう機能するかは、大手食品メーカーとの案件が分かりやすい例になります。

味わいごとに配合を変えたA社の事例

大手食品メーカーA社向けに、同一シリーズの6つの味わいそれぞれに合わせた乾燥野菜セットを製造した案件です。和風から中華まで方向性の違うスープが並ぶシリーズで、規格外野菜をアップサイクルした乾燥野菜を使いました。

使ったのはねぎ・玉ねぎ・キャベツ・きのこ・唐辛子類といった品目で、スープの方向性ごとに組み合わせと比率を変えています。同じ原料在庫から6種類のミックスを作った形です。これは自社ブランドでSKUを増やすときの考え方と変わりません。1つの配合を作り込むより、ベースを共通化して主役を入れ替えるほうが、原料の回転も設計の手間も収まります。

ご相談時にうかがう5点

見積もりと試作を具体化するために、次の5点を整理してお知らせいただくと、初回のやりとりで単価までお出しできます。

  • 商品コンセプトと販路。Amazon・楽天・自社EC・ギフトのどれか
  • 配合の方向性。用途と、入れたい品目・避けたい品目
  • 容量と希望ロット。60g・100g・200gのどれで何袋か
  • 販売開始の予定日。ここから逆算してスケジュールを組む
  • パッケージ。透明パウチとラベルでよいか、印刷パウチが要るか

We have materials available to help you understand dried processing OEM

Agriture OEM, flexibly handling everything from small lots to large lots

  • OEM supported from 100 g of existing raw material
  • Drying of brought-in raw materials also possible
  • Support from processing to filling in one place

Summary

乾燥野菜ミックスOEMは、配合・容量・ロット・販路の4つを決めれば動き出します。市場データを見ると、消費者はカテゴリ名ではなく「味噌汁の具」という用途名で検索し、Amazon上位は月1,000点規模で動いています。最初の1商品は味噌汁の具に振り切り、ベースをキャベツとにんじんで固めて残りで差をつけるのが、原価と評価の両面で安定します。

Agritureでは用途別の標準ブレンドを5種そろえており、原料・袋代・袋詰め費を含んだ1袋単価でお出ししています。配合をゼロから設計するオリジナルミックスにも対応します。FBA倉庫への直送も行っているため、製造から納品までを1本で組めます。単価と最小ロットは、容量と数量をうかがってご案内します。

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    Author of this article

    小島 怜's avatar Rei Kojima Agriture CEO

    CEO of Agriture Inc. Runs a contract processing and OEM business centered on dried vegetables and dried fruit. In partnership with farmers within Kyoto Prefecture, he pursues “sustainable food distribution” through the use of non-standard vegetables and support for sixth-industrialization. Drawing on extensive hands-on experience at manufacturing sites, he provides support that walks alongside every business considering OEM—from product planning and prototyping to small-lot handling, packaging design, and sales-channel development.

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