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育てたモロヘイヤをパウダーにして売るには|種・さやの毒と委託加工の流れ

Summary of this article
育てたモロヘイヤをパウダーにして売りたい方向けに、乾燥・粉末加工を請け負うメーカーが実際の条件で整理。中毒成分(強心配糖体)を含む種・さや・発芽してしばらくの若葉を原料に入れず、さやがつく前に摘む収穫の注意(農林水産省)、乾燥後の量の見込み、家庭用ミルと委託の違い、生500g前後の試作から生10kgの本製造までの流れと洗浄の扱い、直売所で売るときの表示と栄養成分表示を省略できる条件、取引先に卸すときに確認する規格をまとめます。

育てたモロヘイヤをパウダーにして売りたいとき、最初につまずくのは原料の準備です。モロヘイヤには原料に入れてはいけない部位があり、摘んだ葉をそのまま送ればいい、というわけではないからです。

Agritureでは、生産者の方から原料を預かり、葉物野菜の乾燥・粉末加工をお受けしています。この記事では、弊社が乾燥受託加工サービスで実際にお受けしている条件をもとに、収穫から委託加工、売り方ごとの準備までを順に説明します。先に、お受けできる条件をまとめます。

Item弊社の対応
Prototyping生の原料で500g前後が目安(費用は事前にご案内します)
本製造生の原料10kgから
Washingお任せいただけます。泥などの付着が多い場合は追加費用がかかることがあります
粒の細かさ用途に合わせてご相談ください。弊社の設備で出せる細かさは約150ミクロン(100メッシュ相当)までが目安で、それより細かい仕上げは提携先の確認が必要です
期間の目安試作に1週間〜10日前後、本製造に数量により2〜3週間程度
検査小売で販売する商品は、微生物(大腸菌)の検査を行います(1回6,000円・税別)
袋詰め業務用の袋でお届けできます。小袋への充填は、袋数に応じたパウダーの量がそろってからのご相談になります
TOC

種とさやは中毒のおそれ。原料に使える部位と摘む時期

農林水産省は「モロヘイヤの種には毒があると聞いたが、本当ですか」という問いに答える形で、モロヘイヤの一部に強心配糖体(強心作用のある成分)が含まれることを案内しています。誤って摂取すると、めまいや嘔吐などの中毒を起こすとされ、長崎県では実のついたモロヘイヤを食べた牛が死亡した事例も報告されています。

一方で、野菜としてのモロヘイヤ、モロヘイヤ健康食品、モロヘイヤ茶などからは検出されないと報告されており、野菜として流通しているモロヘイヤを食べて健康被害が起きることはないと考えられています。自分で育てて加工する場合に気をつけたいのは、収穫の時期と、原料に何を入れるかです。

中毒成分を含む部位と、含まない部位

強心配糖体が含まれる部位と、含まれない部位は次のとおりです(農林水産省「モロヘイヤの種には毒があると聞いたが、本当ですか。」)。

強心配糖体が含まれる部位含まれない部位
成熟した種(最も多く含まれる)
成熟中の種
成熟した種のさや
発芽からしばらくまでの若葉
収穫期の葉・茎・根
蕾(つぼみ)の時期の葉・茎・根・蕾

粉にしてしまうと、種やさやが混ざっていても見た目では区別できません。原料の段階で入れないことが基本になります。

さやがつく前に摘む。送る前に確かめる4点

農林水産省が強心配糖体を含まないとしているのは、収穫期と蕾の時期の葉や茎です。さや(実)がついた株からは原料を取らず、その前に摘み終えるようにしてください。原料を送る前には、次の点を確かめます。

  • 種やさやがついた株から摘んでいないか
  • 摘んだ葉に種やさやが混ざっていないか(見つけたら取り除く)
  • 発芽して間もない若い芽(間引いた芽など)が入っていないか
  • 木質化した硬い茎を取り除いたか

家庭用ミルで足りる?乾燥後の量と委託との違い

家庭用の乾燥機とミルでも、少量なら粉にすることはできます。ただ、売るための量を作るとなると、手間と仕上がりの面で違いが出てきます。

生10kgでパウダーは1kg前後か、それ以下

生の葉は水分が多く、そのまま粉砕するとペースト状になってしまうため、先に乾燥させます。乾燥して水分が抜けると、仕上がりは原料の重さのおおむね1割前後が目安で、葉物野菜は1割を下回ることもあります(歩留まりについてのよくある質問)。

  • 生10kgなら、パウダーは1kg前後か、それより少ない量を見込む
  • 欲しいパウダーの量から、必要な原料の量を逆算する
  • 正確な量は、試作で実際にできた量を見て決める

家庭用ミルと委託、量・手間・売るときの違い

家庭用の乾燥機・ミルで作る委託して加工する
扱える量少量ずつ、何回にも分けて作る生の原料10kgから本製造
粒の細かさ使うミル次第で変わる用途に合わせて相談できる
Effort洗浄・乾燥・粉砕をすべて自分で行う洗浄から粉砕まで任せられる
売るときの注意自分で製造して売る場合は、保健所への確認が必要製造は委託先が行い、表示の内容は販売する側が決める

まとまった量を売りたい、粒の細かさをそろえたい、作業の手間を減らしたい、という場合は委託の方が進めやすくなります。

委託加工の流れ。相談・試作から納品まで

委託の場合は、いきなり本製造に入らず、少量の試作で仕上がりを確かめてから進めます。

試作は生500g前後、本製造は生10kgから

StepDetails期間の目安
1. ご相談量・用途・欲しい細かさ・袋詰めの有無をお伝えいただく
2. Prototyping生の原料500g前後を乾燥・粉砕する1週間〜10日前後
3. 確認色・香り・粒の細かさ・できた量を確かめる
4. 本製造生の原料10kgから製造する数量により2〜3週間程度
5. Delivery業務用の袋でお届けする(量に応じて小袋への充填もご相談可)

期間はあくまで目安で、スケジュールはご相談に応じて調整します(試作から納品までの流れについてのよくある質問)。試作の費用は事前にご案内し、本製造の費用は、原料の量・泥の付き具合・粒の細かさ・袋詰めの有無によって変わります。

洗わずに送れる?泥が多いと追加費用がかかることも

洗浄も含めてお受けできます。ただし、泥などが多く付いている場合は追加の費用がかかることがあります。原料は、相談して決めた日に宅急便などでお送りいただく形です。

  • 発送日は事前に相談して決め、その日に合わせて収穫する
  • 泥の付き具合は、写真などで先に伝えておくと見積もりが正確になる
  • 原料の持ち込み加工の全般は、原料持ち込みについてのよくある質問でも案内している

見積もりのときに伝えること

  • 原料の量(生の重さ)と、収穫できる時期
  • 泥の付き具合
  • 用途と、欲しい粒の細かさ
  • 袋詰めまで頼むか(1袋の内容量・袋の種類)
  • 納品先

直売所で売るか、卸すかで変わる準備

同じモロヘイヤパウダーでも、消費者に直接売るのか、加工原料として取引先に出すのかで、準備することが変わります。

直売所で小袋売りするなら、袋に書く表示

小袋に詰めて売る場合、パウダーの袋詰めもお受けできます。ただし小袋の充填には袋数に応じた量のパウダーが必要なので、条件はSmall-bag filling OEM serviceのページで確認してください。量が少ないうちは、業務用の袋で受け取ってご自身で詰める方法もあります。

モロヘイヤパウダーは加工食品なので、袋には次の項目の表示が必要です(東京都保健医療局「加工食品(一般用加工食品の概要)」)。自分の名前で販売し、製造を委託する場合は、表示に責任を持つ事業者と製造者の両方を書きます。

  • 名称・原材料名・原料原産地名
  • 内容量・賞味期限・保存方法
  • 表示に責任を持つ事業者の氏名または名称と住所
  • 製造所の所在地と製造者の氏名または名称
  • 栄養成分の量と熱量(省略できる場合は次の項目で説明します)

賞味期限は、表示に責任を持つ事業者が根拠をもって決めます。原料原産地名の書き方は、加工食品の原料原産地表示ルールで詳しく解説しています。なお、小売で販売する商品は、弊社では微生物(大腸菌)の検査を行う決まりにしています。

栄養成分表示は省略できる?委託販売か買い取りかで変わる

加工食品には原則として栄養成分表示が必要ですが、小規模の事業者が販売する場合は省略できます。ここでいう小規模の事業者は、消費税を納める義務が免除される事業者か、おおむね常時使用する従業員が20人(商業・サービス業は5人)以下の事業者です(消費者庁「小規模の事業者における栄養成分表示の省略」)。

ポイントは「誰が販売しているか」で、これは商品の所有権が誰から誰に移るかで判断します。直売所での売り方に当てはめると、次のようになります。

売り方販売しているのは栄養成分表示
直売所に置いてもらい、売れるまで商品は自分のもの(委託販売)自分自分が小規模の事業者に当たれば省略できる
直売所やお店が買い取って売る買い取った直売所やお店売る側が小規模でなければ表示が必要(売る側が表示してもよい)
袋に「たんぱく質」「ミネラル」など栄養成分の名前を書く売り方にかかわらず省略できない
袋に栄養成分の名前を書くと、栄養成分表示は省略できない

袋の説明文に栄養の話を入れたくなることもありますが、栄養成分の名前を書いた時点で省略できなくなる点に注意してください。

取引先に卸すなら、粒の細かさの規格を確認

麺やパンに練り込む原料として出す場合、取引先から粒の細かさなどの規格を確認されることがあります。弊社の粉砕は約150ミクロン(100メッシュ相当)までが目安なので、それより細かい粉が必要な場合は提携先への確認から始めます。取引先向けの業務用の商品は、消費者向けとは表示のルールが異なるため、必要な情報も取引先と確認しておきます。

  • 必要な粒の細かさ
  • 納品のときの袋の大きさ
  • 規格書や検査結果が必要か(検査は取引先の求めに応じてお受けします)
  • 毎月どれくらいの量が必要か、収穫できる時期にまとめて作れるか

粒の細かさや色味を指定したパウダーづくりは、Commercial vegetable powderのページでもご案内しています。

収穫予定の量と時期、泥の付き具合が分かる写真があれば、試作のご案内をすぐにお出しできます。

We have materials available to help you understand dried processing OEM

Agriture OEM, flexibly handling everything from small lots to large lots

  • 10kg~の小ロットからOEM対応
  • Drying of brought-in raw materials also possible
  • Support from processing to filling in one place

FAQ

種やさやが混ざってしまったら?

見つけたものは取り除いてからお送りください。取り除ききれないほど混ざった原料は使わないでください。粉にすると見分けられなくなるためです。農林水産省も、収穫時期に留意し、種やさやが混入しないよう注意を呼びかけています。

原料10kgから、どれくらいのパウダーができますか?

仕上がりは原料の重さのおおむね1割前後が目安で、葉物野菜はそれを下回ることもあります。1kg前後か、それより少ない量を見込み、実際の量は試作で確かめます。

茎も粉にできますか?

木質化していない柔らかい茎であれば、葉と一緒に加工をご相談いただけます。木質化した硬い茎は取り除いてからお送りください。

試作はどのくらいの量からできますか?

試作は生の原料で500g前後を目安にお受けしています。用意できる量が限られる場合は、事前にご相談ください。

モロヘイヤ以外の葉物野菜も同じ流れですか?

葉物野菜の乾燥加工やパウダー化にも対応しており、流れは同じです。できる量や色は品目によって変わるため、試作で確認してから本製造に進みます。

Summary

モロヘイヤをパウダーにして売るときのポイントは、次のとおりです。

  • 原料は葉と柔らかい茎だけ。種・さや・発芽してしばらくの若葉は入れず、さやがつく前に摘み終える
  • 乾燥すると重さはおおむね1割前後になり、葉物はそれを下回ることもあるので、欲しい量から原料を逆算する
  • 委託は生500g前後の試作から始め、原料10kgで本製造に進む
  • 直売所で売るなら表示と栄養成分表示の扱いを、取引先に卸すなら求められる規格を先に確認する

手元のモロヘイヤでどれくらいのパウダーができるかは、試作で確かめられます。まずは試作からご相談ください。

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    Author of this article

    小島 怜's avatar Rei Kojima Agriture CEO

    CEO of Agriture Inc. Runs a contract processing and OEM business centered on dried vegetables and dried fruit. In partnership with farmers within Kyoto Prefecture, he pursues “sustainable food distribution” through the use of non-standard vegetables and support for sixth-industrialization. Drawing on extensive hands-on experience at manufacturing sites, he provides support that walks alongside every business considering OEM—from product planning and prototyping to small-lot handling, packaging design, and sales-channel development.

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