夏みかんの皮は、酸味の強い果汁を絞ったあとに捨てられてきた厚い果皮を、乾燥によって製菓・お茶・ふりかけ・入浴剤など多用途の原料へ転換した素材です。皮の内側に残る白い中綿(アルベド)と、外皮(フラベド)に含まれる柑橘精油のほろ苦さ・爽やかな香りを、熱と湿度をコントロールしながら封じ込めています。Agriture社では、製造現場での試作を重ねるなかで「ダイス(細かい角切り)」と「スライス(細切り)」の2形状を使い分け、製菓練り込み・マーマレード原料・和ブレンドティー・シーズニング・薬膳素材といった幅広い用途に展開できる素材として商品化を進めています。
柚子の華やかさ、すだちのシャープな酸味とは異なり、夏みかんはほろ苦さと厚い果皮のボリューム感が持ち味です。皮が厚いためパウダー化・ピール化・ブレンド原料としての歩留まりも良く、和風のほろ苦さを料理やスイーツに加えたい食品メーカー・カフェ・薬膳ブランドから試作相談をいただいています。
乾燥夏みかんの皮の3つのこだわり
夏みかんの皮は、果汁を絞った後の副産物として長く未利用資源になってきました。Agriture社ではこの厚い果皮を、香り・色・食感を損なわない乾燥プロセスで原料化し、用途に合わせた形状で提供しています。
1. 精油成分を残す低温乾燥
夏みかんの皮に含まれるリモネンやシトラール系の柑橘精油は、熱と風にさらされる時間が長いほど揮発し、香りが抜けていきます。Agriture社では、皮の水分を段階的に抜く低温乾燥によって、搾汁直後の爽やかな香りをできる限り維持しています。出来上がった原料を袋から出した瞬間に、夏みかん特有のほろ苦さと果皮の清涼感が立ち上がるレベルを目安にしています。
2. 用途に合わせた2形状展開
3. 柚子・すだちとの使い分け提案
Agriture社では乾燥ゆずと乾燥すだちも同時展開しています。柚子は華やかで丸い香り、すだちはシャープで清涼感のある酸味、夏みかんは厚い果皮のほろ苦さと重厚感という立ち位置で、同じ柑橘原料でもレシピ設計の意図に応じて提案を変えています。製菓や和ブレンドティーでは、これら3種の配合比でほろ苦さ・酸味・華やかさのバランスを調整するレシピ開発が多いです。
取り扱い製品がわかる商品カタログ
小ロット〜大ロットまで柔軟に対応

- 100g~の小ロットから販売
- 日本各地の伝統野菜の取扱い
- ドライフルーツ/ハーブも対応
乾燥夏みかんの皮の特徴
柚子・すだちと並ぶ和柑橘原料のなかで、夏みかんの皮ならではの強みを6つの観点で整理します。
ほろ苦さが残る厚い果皮
夏みかんは柑橘のなかでも果皮が厚く、アルベド(白い中綿)由来のほろ苦さが特徴。マーマレードやピールで甘味と合わせると、奥行きのある苦味として効きます。
リモネン由来の爽やかな香り
果皮オイルに含まれるリモネン・シトラール系の香気成分が豊富で、乾燥後も清涼感のある柑橘香が残ります。お茶ブレンド・クラフトジン・入浴剤の香り設計に向きます。
2形状の使い分けが可能
ダイス(角切り)は製菓・グラノーラ・お茶ブレンド向け、スライス(細切り)はマーマレード原料・入浴剤・薬膳煎じ向け。用途に応じて選べます。
和柑橘ならではの立ち位置
オレンジピールや陳皮とは違う、和風のほろ苦さと重厚感。和菓子・日本茶・薬膳レシピに馴染みやすい香り設計ができます。
副産物の有効活用
果汁加工の副産物として廃棄されてきた皮を原料化。搾汁工程を持つ産地との連携で、安定供給と地域循環を両立できる素材です。
パウダー化対応
ダイス・スライスに加え、微粉末の夏みかんの皮パウダーも展開。ドレッシング・飲料・シーズニングで均一に香りを立ち上げたい用途に向きます。
製品仕様
試作段階の基本仕様は以下の通りです。量産・OEM対応はこれから本格化する段階のため、仕入れロット・納期・パッケージは個別にご相談ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 乾燥夏みかんの皮 |
| 原材料 | 夏みかんの皮(国産) |
| 形状 | ダイス(細かい角切り)/スライス(細切り)の2形状展開 |
| 外観 | ダイス:白い中綿と茶色い外皮が混在/スライス:茶色〜オレンジ色の皮の細切り |
| 香り | リモネン由来の柑橘香、ほろ苦さを伴う果皮香 |
| 内容量 | 用途・ロットに応じて個別見積 |
| 賞味期限 | 出荷日から6ヶ月程度 |
| 保存方法 | 高温多湿・直射日光を避け、開封後は密閉して冷暗所で保管 |
| 加工所 | 京都府内の自社加工所 |
| 試作最小ロット | 原果1kg〜 |
カスタマイズ対応
| 項目 | 対応内容 |
|---|---|
| 形状調整 | ダイス(角切り)/スライス(細切り)/パウダー/荒砕きを用途に合わせて選択 |
| 配合調整 | 白い中綿(アルベド)と外皮(フラベド)の比率調整、他柑橘とのブレンド |
| ブレンド設計 | 柚子・すだち・陳皮と組み合わせた和ブレンドティー・ふりかけ原料の配合 |
| 包装形態 | 業務用バルク、小袋(ティーバッグ原料・入浴剤原料)、缶・瓶詰めなど |
| OEM製品化 | マーマレード・お茶・ふりかけ・入浴剤・ピール菓子など最終製品までの一貫対応 |
| 原料供給 | 自社原料のほか、指定産地・指定品種での受託乾燥にも対応 |
微粉末タイプをお探しの方へ
ドレッシング・飲料・シーズニングなどで均一に香りを立ち上げたい場合は、微粉末化した夏みかんの皮パウダーが向きます。ベーカリー生地への練り込み、抹茶や緑茶とのブレンド、和風スパイスブレンドの香り付けなど、液体・粉体への分散性を活かす用途に最適です。
夏みかんの品種と産地
夏みかんは日本原産のミカン科柑橘で、山口県萩市が発祥地として知られています。収穫から貯蔵を経て酸味が抜ける4〜6月頃が旬で、果皮が厚く香り豊かな点が果汁系柑橘との大きな違いです。
主な産地
| 産地 | 特徴 |
|---|---|
| 山口県(萩市など) | 夏みかん発祥の地。果皮が厚く香り高い個体が多い |
| 和歌山県 | 温暖な気候で安定生産。甘夏との併産地域 |
| 愛媛県 | 柑橘王国。果皮の色づきが良く、マーマレード原料として定評 |
| 熊本県 | 甘夏系統を含む産地。酸味と香りのバランスが特徴 |
品種バリエーション
一般的に「夏みかん」と呼ばれる系統には、酸味の強い在来夏みかんのほか、酸味を抑えた甘夏(川野夏橙)、新甘夏、紅甘夏などのバリエーションがあります。皮原料として使う場合、甘夏系は果皮の厚みと色づきが安定しやすく、在来夏みかんは香りの強さと伝統的な風味が活きます。Agriture社では、用途に応じてこれらの系統を使い分けた試作提案を行っています。
技術・品質管理
柑橘の果皮は水分量が多く、表皮のオイルが揮発しやすいため、乾燥条件の設計が品質を大きく左右します。Agriture社では、試作段階から温度・風量・乾燥時間を記録し、ロットごとの品質差を抑える仕組みを整えています。
乾燥プロセスの設計
皮の内側(アルベド)と外側(フラベド)では水分保持性が異なるため、一定温度で乾かすと外皮が先に乾ききり、中綿が半乾きで残ることがあります。段階的に温度を調整し、皮の厚みが均一に仕上がるよう制御しています。この手順を守ることで、袋詰めのあとでも湿気戻りや固着が起きにくい状態に仕上がります。
香り・色の維持
柑橘精油は熱と光に弱いため、乾燥温度は必要以上に高く設定しないこと、仕上げ工程で速やかに遮光包装に移すことを基本にしています。スライス形状では特に表面積が大きく香りが抜けやすいため、ロットごとに官能評価を行い、搾汁直後の爽やかさがどの程度残っているかをチェックしています。いずれも、皮のほろ苦さと柑橘香を活かしたい食品・生活雑貨領域での活用例です。
1. 製菓(マーマレード・焼き菓子・ピール)
- ダイスを生地に練り込むマドレーヌ・パウンドケーキ・スコーンでのほろ苦アクセント
- スライスをシロップ漬けにしたオランジェット風の和柑橘ピール
- ダイス+スライスを煮込んで作る和風マーマレード(パン・ヨーグルト・和菓子用)
- クッキー・グラノーラ・クランブルへのトッピング
2. お茶・ドリンク
- 煎茶・ほうじ茶・玄米茶とブレンドした和柑橘ティー
- スライスを使った陳皮風のノンカフェインティー
- ハーブティー(カモミール・ルイボス・ミント)との組み合わせ
- クラフトジン・クラフトビール・自家製レモネードの香り付け
- フレーバー水・コールドブリュー紅茶のアクセント
3. ふりかけ・シーズニング・調味料
- ゴマ・塩・海苔と合わせた和風ふりかけ(ごはん・おにぎり用)
- 七味唐辛子・山椒とブレンドした和柑橘スパイス
- 鶏肉・白身魚のソテーにまぶすシーズニング
- 和風ドレッシング・ポン酢の香り付け原料
4. 入浴剤・生活雑貨
- スライスを不織布パックに詰めた柑橘湯(冬至湯の柚子湯に近い位置づけ)
- サシェ(匂い袋)・ポプリの原料としての活用
- アロマクラフト・キャンドルの装飾材料
- ルームフレグランス・リードディフューザーの副素材
5. 薬膳・健康食品素材
- 陳皮に近い立ち位置での薬膳煎じ(温活・巡りケア)
- 温かい白湯に浸して飲む和柑橘白湯
- 生姜・ナツメ・クコの実とブレンドした薬膳ティー
- 健康志向の和風グラノーラ・シリアルバー原料
これらの用途は乾燥ゆずや乾燥すだちとも重なりますが、夏みかんはほろ苦さと厚い果皮ならではの存在感が活きる領域で差別化できます。薬膳ブレンドは野菜薬膳でのレシピ設計にもつながります。
使い方・保管方法
使い方の基本
- 製菓で使う場合:ダイスを軽くシロップや洋酒で戻してから生地に混ぜ込むと、皮のほろ苦さが柔らかく馴染む
- お茶で使う場合:スライスをお湯に1〜2分浸して香りを引き出す。茶葉と合わせる場合は茶葉5:夏みかんの皮1程度が目安
- ふりかけ・シーズニング:ダイスを細かく粉砕してゴマ・塩と合わせる。または微粉末の夏みかんの皮パウダーをそのまま使用
- 入浴剤:スライス10〜20gを不織布パックに詰めて湯船に浮かべる
保管方法
- 未開封時:高温多湿・直射日光を避け、常温の冷暗所で保管
- 開封後:チャック袋・密閉容器に移し替え、湿気を避けて保管。冷蔵庫保管も可
- 賞味期限は出荷日から6ヶ月程度。開封後は1〜2ヶ月を目安に使い切り
- 湿気を吸うと香りと食感が落ちるため、冷蔵庫から取り出した直後は結露に注意
関連記事・他の柑橘原料
Agriture社では夏みかん以外の和柑橘原料も取り扱っています。レシピ設計時の使い分けにご活用ください。
- 乾燥ゆず:甘く華やかな香り。和菓子・日本茶・ジャムに向く
- 乾燥すだち:シャープな酸味と清涼感。焼き魚・うどん・カクテルに向く
- 柚子パウダー:飲料・製菓・ドレッシングの均一な香り付けに
- すだちパウダー:料理・ドリンクに一振りで酸味と香りをプラス
- 夏みかんの皮パウダー:厚い果皮のほろ苦さを微粉末化。ベーカリー・シーズニング向け
取り扱い製品がわかる商品カタログ
小ロット〜大ロットまで柔軟に対応

- 100g~の小ロットから販売
- 日本各地の伝統野菜の取扱い
- ドライフルーツ/ハーブも対応
よくある質問
ダイスとスライスはどう使い分ければよいですか?
ダイスは白い中綿と茶色の外皮が混在した細かい角切りで、製菓練り込み・グラノーラ・お茶ブレンド・ふりかけなど、皮の存在感を粒で表現したい用途に向きます。スライスは茶色〜オレンジ色の細切りで、マーマレード原料・お茶の煮出し・入浴剤・和風ふりかけのベースなど、皮のテクスチャや香りの抽出を活かしたい用途に向きます。1ロットで両形状を併用する設計も可能です。
柚子・すだちと何が違うのですか?
柚子は甘く華やかな香りが特徴で、和菓子や日本茶、ジャムに向きます。すだちはシャープな酸味と清涼感が持ち味で、焼き魚・うどん・カクテルに使われます。夏みかんは厚い果皮と、アルベド由来のほろ苦さ・重厚感が特徴で、マーマレード・ピール・和ブレンドティー・薬膳素材に向きます。3種をブレンドして和柑橘ティーやふりかけのレシピ設計をするケースもあります。
試作の最小ロットはどのくらいですか?
試作は原果1kgからお受けしています。ダイス・スライス・パウダーを含む形状の使い分けや、他柑橘とのブレンド試作にも対応します。量産・OEMはこれから本格展開する段階ですので、想定する最終製品の仕様・ロット・スケジュールをお聞きしたうえで、個別に見積と納期をご提案します。
賞味期限と保存方法を教えてください。
賞味期限は出荷日から6ヶ月程度です。未開封時は高温多湿と直射日光を避け、常温の冷暗所で保管してください。開封後はチャック袋や密閉容器に移し替えて湿気を避け、1〜2ヶ月を目安に使い切ることをおすすめします。冷蔵保管も可能ですが、取り出した直後の結露には注意してください。
どの産地・品種が原料になっていますか?
夏みかんは日本原産の柑橘で、山口県・和歌山県・愛媛県・熊本県などが主産地です。系統としては酸味の強い在来夏みかん、酸味を抑えた甘夏(川野夏橙)、新甘夏、紅甘夏などがあります。Agriture社では用途に応じてこれらの系統を使い分け、皮の厚みや香りの強さに合わせて原料を選んでいます。指定産地・指定品種での受託乾燥にも対応します。
マーマレード以外にも使える素材ですか?
用途は多岐にわたります。製菓(マドレーヌ・パウンドケーキ・スコーン・ピール)、お茶(和ブレンドティー・陳皮風煎じ)、ふりかけ・シーズニング(和風スパイス・ドレッシング)、飲料(クラフトジン・レモネード・フレーバー水)、入浴剤・サシェ、薬膳ブレンドなどで試作されています。皮のほろ苦さと柑橘香を活かしたい領域全般で活用できます。
微粉末タイプはありますか?
微粉末の夏みかんの皮パウダーも展開しています。ドレッシング・飲料・ベーカリー生地への練り込み・シーズニングなど、液体・粉体への分散性を活かしたい用途に向きます。詳細は夏みかんの皮パウダーのページをご覧ください。ダイス・スライスとパウダーを組み合わせた用途提案も可能です。
