壬生菜(みぶな)は、京都の伝統的な京野菜の一つで、葉が細長く、柔らかな食感が特徴です。伝統的な京都の料理に彩を加える存在として、親しまれてきました。そんな壬生菜について、詳しく解説していきたいと思います。壬生菜の特徴アブラナ科の野菜で、水菜に似た見た目ですが、葉は水菜よりも幅広く、丸くスプーンのような形をしています。また、葉には切れ込みがありません。風味はやさしく、ほどよいさっぱりとした辛味が特徴でサラダや漬物、煮物など、さまざまな料理に使われます。旬の時期は12月から3月とされていますが、ハウス栽培により、季節を問わず1年中楽しむことができます。JA公式サイト壬生菜の歴史1800年代に、水菜の変種が自然交雑によって生まれたとされています。水菜との明確な区別がいつから始まったかは不明ですが、文化元年(1804年)の文献には「壬生で栽培される壬生菜」という記述が確認されています。壬生菜の名前は、京都市中京区にある壬生地域に由来しており、この地域で古くから栽培されていたことから名付けられたとされています。参照豊富なビタミンC栄養が豊富な壬生菜ですが、特にたくさん含まれているのが、ビタミンCです。免疫力をアップして風邪予防や疲労回復効果があるだけでなく、嬉しい美肌効果も。抗がん作用や免疫を活性化するカロテンも豊富に含み、髪や肌の健康維持、視力の保護、さらには喉や肺などの呼吸器を守る働きもあります。カリウムやカルシウムも多く含んでいるため、骨の健康維持や血圧の調整効果も期待できます。参照1 参照2おすすめの食べ方生の状態では、柔らかな食感とほどよい辛味を楽しめるため、サラダや和え物によく使われます。さっと茹でると甘みが引き出され、煮物やおひたしにも美味しく仕上がります。漬物は、壬生菜の代表的な食べ方です。塩漬けにした浅漬けや、醤油や酢で味付けした漬物など、壬生菜の風味を活かしたさまざまな漬物が楽しめます。また、京都の伝統的な漬物「千枚漬け」の彩りにも使用されています。壬生菜は炒め物やスープにもぴったりの食材。油揚げとさっと炒めると、特有の甘みと辛味が引き立ちます。スープに加えると、さっぱりとした風味が全体に広がり、軽やかで美味しい一品に。壬生菜の乾燥野菜乾燥野菜にしても美味しく食べることができる壬生菜。水で戻すとサラダやスープ、煮物などに生の壬生菜のような爽やかな風味を加えられます。忙しい日でも手軽に使え、栄養価が高いのでヘルシーな料理にもぴったりです。少し彩りを足したい時にもさっと使えるため、忙しく栄養が偏りがちな現代人の強い味方となる存在です。