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二十世紀梨の「葉」でクッキー——鳥取大生が耕作放棄地対策に2年がかり商品化

鳥取大学の学生団体「結梨(ゆいりん)」が、梨のを使ったクッキーを約2年がかりで商品化した。着目したのは、後継者不在で実をつけなくなった耕作放棄地の梨園。そうした土地では農薬散布が止まっているため、葉を安全に活用できる——という発想だ。二十世紀梨の産地として知られる鳥取ならではの、地域課題と食をつなぐ取り組みだ。

目次

なぜ「実」ではなく「葉」だったのか

結梨は2022年に鳥取大学農学部の学生らが立ち上げた団体で、現在は農学・地域開発系の学生を中心に活動している。梨や柿の栽培から加工・販売まで幅広く取り組む中で、これまで使い道のなかった梨の「葉」に注目した。

葉を安全に商品へ使うには、農薬の問題をクリアする必要がある。そのヒントになったのが耕作放棄地だった。栽培が止まり農薬がまかれていない梨園であれば、葉を安心して使える。耕作放棄地という負の資産を、原料調達先へと反転させた発想が、この商品の核にある。

取り組みの概要

項目 内容
団体 鳥取大学 学生団体「結梨(ゆいりん)」
設立 2022年
商品 梨の葉を使ったクッキー
開発期間 約2年
着目点 耕作放棄地の梨園(農薬不使用)
協力 市内の洋菓子店ほか

学生が市内の洋菓子店と組んで完成させた

クッキーは市内の洋菓子店などの協力を得ながら開発された。学生だけで完結させず、地域の専門家を巻き込んで商品レベルまで仕上げた点が、2年という時間に表れている。果樹農家での農作業ボランティアや、傷ものの果実を使った加工品の販売など、結梨の活動は産地に利益を還元する方向で一貫している。

Agritureの視点——「梨」と「耕作放棄地」は当社の現場テーマ

当社は京丹後産の二十世紀梨を使ったドライ梨D2C「梨からの手紙(dry-pear)」を運営している。同じ二十世紀梨を扱う立場として、梨の「実」だけでなく副産物や産地の遊休資産をどう生かすかは、常に向き合うテーマだ。

耕作放棄地は全国の産地で広がる課題で、農業DXの観点でも放置できない。そこに残る木や葉を原料として捉え直す結梨の発想は、規模を問わず参考になる。実をつけなくなった木にも、まだ使える資源は残っている。

まとめ

梨の葉のクッキーは、耕作放棄地という地域課題と、未利用部位の活用という食品ロスの視点を、学生の手で一つの商品に結実させた事例だ。梨の里・鳥取から生まれたこの取り組みは、産地が抱える課題への向き合い方として示唆に富む。

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出典

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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