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KOMPEITOが三浦産の規格外スイカを蒟蒻ゼリーに——全国2.5万拠点のオフィスへ届く健康社食の新メニュー

株式会社KOMPEITOが、JA全農かながわと連携し、傷や形のゆがみで通常市場に出せない神奈川・三浦産の規格外スイカを蒟蒻ゼリーへ加工する取り組みを始めた。設置型の健康社食サービス「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を通じ、全国2万5千拠点を超えるオフィスへ届ける。発表は2026年6月9日。畑で行き場を失っていた夏の果実が、働く人のデスクへ届く一品に生まれ変わる。

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傷や形のゆがみで市場に出せなかったスイカが原料に

今回原料になったのは、三浦半島で育ったスイカのうち、表面の傷や形のゆがみによって通常の流通には乗せられなかったものだ。味や中身に問題はなくても、見た目の規格を外れた瞬間に値がつかなくなる——この構造が、産地に廃棄やコスト負担を生んできた。

KOMPEITOはこれをそのまま捨てるのではなく、蒟蒻ゼリーという加工品の原料として引き取った。商品企画担当の原田麻衣子氏は、スイカ特有の青臭さを抑えつつ、赤い果肉の粒感を残して見た目の楽しさを保つよう設計したという。

JA全農かながわとの連携で生まれた一品

背景にあるのは、産地と加工メーカーが直接手を組む流れだ。JA全農かながわが規格外品の出口をつくり、KOMPEITOが自社の販路へ載せる。生産者は廃棄を減らし、メーカーは安定した原料を確保し、消費者は手頃な一品を受け取る。三者それぞれに利点が生まれる組み立てになっている。

規格外品を瓶詰めや加工品へ転換する動きは各地で広がっている。規格外みかんをまるごと瓶詰めにした『まるまるみかん』のように、果実の不揃いをそのまま価値に変える発想が定着しつつある。

「オフィスで野菜」という流通の特殊性

注目すべきは、この商品が並ぶ場所だ。「OFFICE DE YASAI」は職場に冷蔵庫や冷凍庫を置き、サラダや果物、惣菜を定期的に届ける設置型の健康社食である。社員は1品100円前後で購入でき、24時間利用できる福利厚生サービスとして広がってきた。導入先は健康経営の文脈でも評価され、導入企業847社が「健康経営優良法人2025」に認定されている。

項目 内容
原料 三浦産の規格外スイカ(傷・形のゆがみ)
加工品 蒟蒻ゼリー(片手で食べられる設計)
連携先 JA全農かながわ
販路 OFFICE DE YASAI(全国2万5千拠点超)
発表 2026年6月9日

産地・現場の受け止め

こうした取り組みには、複数の立場からの評価が集まっている。産地側にとっては、これまで値のつかなかった規格外品に出口ができることが大きい。加工メーカーにとっては、季節限定とはいえまとまった原料を仕入れられる利点がある。オフィスで利用する働き手にとっては、片手で食べられる手軽さと、夏らしい一品という体験価値が加わる。

健康経営をめぐっては、食を切り口にした施策の重みが増している。健康経営優良法人2026が2万6850法人に拡大し、食が最重要テーマになった流れを踏まえれば、職場へ届く一品が果たす役割は小さくない。

読者への影響——福利厚生と規格外野菜が交わる

食品メーカーや福利厚生の担当者にとって、この事例は二つの示唆を持つ。ひとつは、規格外品が「社員に喜ばれる商品」に変わり得ること。もうひとつは、産地連携が福利厚生の物語性を高めることだ。誰がどこで育てた野菜なのかが語れる商品は、単なる間食以上の意味を持つ。

株式会社Agritureも、オフィス向けの八百屋という形で、職場に野菜や乾燥野菜を届ける取り組みを健康経営・福利厚生の文脈で進めてきた。規格外の野菜を捨てずに価値へ変える発想は、私たちが現場で積み重ねてきた考え方と重なる。

業界への波及——規格外×福利厚生という新市場

規格外野菜の活用と健康経営は、これまで別々の文脈で語られてきた。両者が交わると、産地の余剰を企業の福利厚生需要が吸収する循環が生まれる。安定供給という観点では、乾燥加工も有効な選択肢だ。乾燥野菜は天候に左右されにくく日持ちするため、オフィスのストック食材としても扱いやすい。OYAOYAが京都産の規格外野菜を乾燥野菜へ転換してきたのも、この安定性に着目したからである。

家庭・職場での活用

規格外の果物や野菜は、家庭でも工夫しだいで十分に使い切れる。形が不揃いでも、刻めば見た目は問題にならない。乾燥させればさらに保存性が高まり、汁物や煮物にそのまま使える。職場でも、こうした素材を取り入れることで、食を通じたコミュニケーションが生まれやすくなる。

まとめ

三浦産の規格外スイカが蒟蒻ゼリーへ生まれ変わり、全国2万5千拠点超のオフィスへ届く。この一連の流れは、規格外野菜の救済と健康経営という二つのテーマが交わる地点にある。畑で行き場を失う野菜をどう価値に変えるか——その問いに、産地連携と職場流通という具体的な答えを示した事例といえる。

参考

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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