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京野菜を使ったOEMで地域ブランドを創る|企画から販売までの完全フロー

この記事の要約
京野菜を使ったOEMで地域ブランドを創るための実務ガイド。京の伝統野菜・京のブランド産品の認定ルール、商品化に向く7品目(九条ねぎ・万願寺とうがらし・聖護院大根・京くれない人参・水尾産柚子・壬生菜・賀茂茄子)を訴求軸別(色/香り/旨味)に分類し、Agritureのタキイ種苗ファイトリッチ、京都水尾産柚子、万願寺とうがらし、聖護院大根の実績と、じげん様の京野菜ノベルティ事例、貝印Chefonの動画企画まで紹介。企画→試作→製造→販路設計までの完全フローを整理します。

京野菜のパウダー加工は、地域ブランドを原料レベルで商品に落とし込める数少ない選択肢です。九条ねぎ・万願寺とうがらし・聖護院大根・京くれない人参・水尾の柚子など、京都が長く育ててきた伝統野菜は、色・香り・ストーリー性のどれを取っても食品OEMと相性が良く、観光土産・返礼品のように京都名が価値になる販路では単価設計しやすい素材です。

この記事では、京野菜のパウダー加工OEMを検討する食品メーカー・地域組合・D2Cブランド向けに、京の伝統野菜の認定制度、パウダー化に向く品目、Agritureが手がけた京野菜パウダーのOEM実績、販路の出口設計までを整理します。パウダーの取り扱い品目と規格は業務用野菜パウダーの商品ページをあわせてご覧ください。

京野菜パウダー加工OEM
目次

京野菜OEMと商品化の基礎

京野菜は、京都で長く栽培・消費されてきた野菜の総称で、独自の風味・色・形・ストーリー性が特徴です。パウダー加工すると、野菜の栄養と香りを凝縮しながら常温で保存でき、業務用原料として製菓・スープ・ふりかけ・惣菜まで幅広い商品に組み込めます。

下の比較表は、生野菜では実現しにくいパウダー加工の強みと、商品開発で直結する使い道をまとめたものです。

パウダー化のメリット商品開発での使い道
常温保存で在庫管理が容易季節を問わず商品化できる
重量・容積が10分の1以下に圧縮物流コストを抑えて販路を広げられる
色・香り・栄養を凝縮少量で風味と色を付与できる
京野菜ブランドのストーリー性観光・ギフト・ふるさと納税と相性が良い
規格外野菜のアップサイクルフードロス削減の訴求が可能

京の伝統野菜の分類と認定

「京野菜」という言葉は広い意味で使われますが、実際には認定制度や呼称にいくつかの区分があります。商品パッケージや広告表示で品目を書く前に、この分類を押さえておくと、どの表示がどの販路で安全に使えるかが見えます。

区分特徴代表品目
京の伝統野菜(京都府認定)明治以前から京都で栽培された品目を中心に選定された伝統品種聖護院大根・賀茂茄子・壬生菜・九条ねぎ・えびいも・京たけのこ
京の伝統野菜に準じるもの伝統品目の系譜を引く品種万願寺とうがらし など
京のブランド産品京都府が厳格な基準でブランド認証する品目京山科なす・紫ずきん・京こかぶ など
一般的な「京野菜」表記京都府内で生産される野菜の総称(認定とは別)栽培地が京都府内の野菜全般

⚠️ 表示の注意点: 「京の伝統野菜」「京のブランド産品」は京都府の認定制度上の名称です。無断で使用するとブランドガイドライン違反や景表法上のリスクにつながる場合があるため、認定品目か必ず確認し、OEMメーカーと事前にパッケージ文言を合意してください。

商品化に向く京野菜(形態別)

京野菜の中でも、パウダー化しやすく商品化の出口が広い品目を整理します。どの品目を選ぶかは、色で訴求したいか、香りで訴求したいか、旨味で訴求したいかで変わります。下の表は「色訴求向き」「香り訴求向き」「旨味訴求向き」に分けて整理したものです。

品目主な訴求軸向く用途
九条ねぎ色(鮮やかな緑)+甘い香り即席麺・ふりかけ・パン
万願寺とうがらし香り(爽やか)+優しい辛味フレーバースナック・調味料
聖護院大根旨味(甘み)+白い粉末スープ・だし・和菓子
京くれない人参色(リコピンで鮮やかな赤)製菓の色素・スムージー
壬生菜香り(ほろ苦さ)+緑色ふりかけ・和風ハーブ
水尾産柚子香り(華やか)+黄金色製菓・ドリンク・調味料
賀茂茄子色(紫の皮)+甘み色素・和食の風味付け

色訴求なら京くれない人参・九条ねぎ・賀茂茄子、香り訴求なら万願寺とうがらし・水尾産柚子・壬生菜、旨味訴求なら聖護院大根が第一候補になります。椎茸・ビーツ・蓮根など京野菜以外の国産素材と組み合わせる設計も一般的ですが、それらは「京野菜」の表示の射程外になる点に注意してください。

Agritureの京野菜OEM実績

Agritureが手がけた京野菜パウダーの代表的な案件を3つ紹介します。いずれも原料選定から製造・包装までパウダー加工で関わったもので、京都の品目に限定して整理しています。

事例①:タキイ種苗「京くれない人参」のパウダー化

  • 原料: タキイ種苗の機能性成分を含んだ野菜ブランド「ファイトリッチ」の京くれない人参
  • 加工: 乾燥+パウダー化。色と機能性成分(リコピン)の保持を意識した温度設計
  • 向く用途: 製菓の色素・スムージー・青汁パウダー・ハーブティーへの展開
  • 案件の固有性: 種苗会社と共同での品種開発×加工。機能性表示食品の原料候補としても使える

プロジェクト詳細はタキイ種苗との協業ページで公開しています。

事例②:京都・水尾産柚子のパウダー試作

  • 原料: 京都市右京区水尾地域の柚子(柚子産地として知られる集落の原料)
  • 加工: 低温乾燥と微粉末化で、華やかな香りと鮮やかな黄色をパウダーに残す設計
  • 向く用途: 製菓・ドリンク・調味料・ノンカフェイン茶の風味付け
  • 案件の固有性: 地名(水尾)が原料の一部として語れる、地域ストーリー型の素材

試作のお知らせは京都・水尾産柚子パウダー試作のニュースで公開しています。

事例③:万願寺とうがらし・聖護院大根などの定番京野菜パウダー

  • 原料: 京都府産の万願寺とうがらし・聖護院大根・九条ねぎなどの伝統野菜
  • 加工: 用途別に粒度(20〜100メッシュ)を使い分け。低温乾燥で色と香りを保持
  • 向く用途: 万願寺=フレーバースナック/調味料、聖護院大根=スープ/だし/和菓子、九条ねぎ=即席麺/ふりかけ/パン
  • 案件の固有性: 既製品として小ロットから購入でき、テスト販売〜量産まで伴走できる

参考|京野菜の乾燥・カット事例

パウダーではなく「乾燥野菜(カット・スライス状)」として京野菜を活用した案件も、商品企画のヒントになります。パウダーと乾燥カット品を組み合わせると、「視覚的な京野菜の存在感」と「粉末での風味・色の付与」を両立できます。

事例形態ポイント
じげん UPDATERS.EXE乾燥野菜3種ミックス(ノベルティ)東証プライム上場企業のスポーツチーム公式ノベルティ。聖護院大根・賀茂茄子・京くれない人参
貝印 Chefon乾燥野菜(レシピ動画8品)ミシュラン1つ星「一凛」店主監修の調理動画
OYAOYA乾燥野菜・ドライフルーツD2C京都北部の規格外野菜をアップサイクル、海外展開
日本製紙クレシア景品OYAOYA 8種セット「Action for Smile」キャンペーンの景品採用

OEM発注の流れ

京野菜のパウダー化OEMは、原料の入手経路で2ルートに分かれます。①既製ラインナップから選ぶ、②自社農場・契約農家の京野菜原料を持ち込んで加工委託する、の2つです。持ち込み加工は100kg程度の原料から試作が可能です。

ステップ内容期間目安
1. コンセプト設計商品テーマ・ターゲット・販路の整理2〜3週間
2. 品目選定・サンプル請求候補品目のパウダーサンプル(100g〜500g)取り寄せ1〜2週間
3. 試作(小ロット)3〜5パターンで粒度・配合テスト3〜4週間
4. 本仕様確定・契約量産レシピ決定、試験成績書・原産地証明整備1〜2週間
5. 量産・充填・検査量産、品質検査、包装(10袋からの小袋充填も可)3〜6週間
6. 納品配送・販売開始1週間

原料持ち込みで作る場合のポイント

  • 原料は100kg程度から試作可能(パウダー収量は原料の10分の1が目安)
  • 京都府産原料の場合、「京の伝統野菜」等の認定有無を事前確認
  • 収穫時期・品種を揃えて色と風味のブレを抑える
  • 生鮮品の輸送条件(温度管理・輸送時間)をメーカーと合意

京野菜×販路の出口設計

京野菜パウダーの商品化で重要なのは「どこで売るか」です。観光土産・ふるさと納税・百貨店催事など、京都の地名が価値として働く販路を先に決めると、パッケージ・容量・価格帯・ストーリーのすべてを整合させやすくなります。

販路向く商品イメージ合わせたい品目
ふるさと納税返礼品京野菜セット・ふりかけ・スープセット九条ねぎ・万願寺・聖護院大根
観光土産(京都駅・新幹線売店)単品パウダー・ミニギフト柚子・万願寺・九条ねぎ
百貨店POP UP・催事季節限定・物語性重視の商品壬生菜・京くれない人参・賀茂茄子
高級料亭・京料理店BtoB業務用だし・調味料ベース聖護院大根・柚子
D2C(自社EC)単品・サブスク・レシピ同梱定番品目をまとめて
海外輸出(自然派・健康志向)アジア・欧米向け日本食材京野菜+和素材セット

AgritureのグループブランドOYAOYAは、京都北部の規格外野菜をD2C化して、現在はドイツ・ニューヨーク・香港・台湾まで展開しています。海外の自然派・健康志向市場との親和性を検証したい場合、既存の輸出実績が参考になります。

乾燥加工のOEMについてわかる資料をご用意しています

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャーOEM

  • 既存原料100g~からOEM対応
  • 持ち込み原料の乾燥加工も可能
  • 加工から充填まで一括でサポート

よくある質問

商品パッケージに「京の伝統野菜」と書いてもいいですか?

京都府認定の「京の伝統野菜」「京のブランド産品」の名称を使う場合、認定基準・表示ガイドラインに従う必要があります。認定品目以外の場合は「京都産野菜」「京野菜」などの一般表記に留めるのが安全です。無断使用はブランドガイドライン違反や景表法上のリスクにつながるため、OEMメーカーに事前相談してパッケージの文言を合意しておきましょう。

京野菜パウダーの最小ロットはどのくらいですか?

既製品であれば1kg単位から販売可能な品目もあり、完全オリジナル処方のOEMでは10〜50kg、原料持ち込みなら100kg程度からが一般的な目安です。Agritureは10袋からの小袋充填にも対応しており、販売テストから量産までワンストップで対応できます。

自社農場の京野菜を持ち込んでパウダー化できますか?

対応可能です。100kg程度の原料があれば、低温乾燥と粒度調整でパウダー化を試作できます。収穫時期と品種を揃えて持ち込めば、ロット間の色や風味のブレを抑えやすくなります。Agritureでは地域組合・農業法人との原料持ち込み案件の実績があります。

ふるさと納税返礼品として登録するには?

返礼品としての登録は、各自治体のふるさと納税担当部署の審査を経ます。原料の産地証明・製造工場の所在地・表示ラベルの要件など、自治体ごとに求められる書類が異なるため、商品企画の初期段階で自治体担当者に相談しておくとスムーズです。

京野菜パウダーと他の野菜パウダーの違いは?

素材としての性能は品種ごとに違いますが、京野菜は「ブランドのストーリー性」と「京都文化との結びつき」が最大の差別化要素です。観光・ギフト・ふるさと納税・百貨店のように京都名が単価を押し上げる販路との親和性が高く、同等の栄養価でも商品単価を上げやすくなります。

まとめ

京野菜のパウダー加工OEMは、原料のブランド性・色・香り・ストーリーのすべてを商品に乗せられる手法です。認定制度を踏まえた表示設計、訴求軸に合わせた品目選定、観光土産・ふるさと納税などの出口戦略の3点を押さえれば、京都名が単価を押し上げる商品ラインを立ち上げられます。

Agritureは京都を拠点に、京野菜・国産野菜のパウダー化受託加工と業務用パウダーの卸販売を行っています。商品開発・OEM発注の相談は食品OEMの窓口のAgritureページからお気軽にお問い合わせください。

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    この記事を書いた人

    小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

    株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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