輸入したドライフルーツを国内で小分けして売るとき、原産国と加工者はどう書く?
海外から仕入れた乾燥ベリーを、日本で小さな袋に分けて売りたい。自社には充填の設備がないので、袋詰めだけをどこかに頼みたい。弊社には、こうした輸入ドライフルーツの小分けのご相談が届きます。
小分けを委託するとき、見落としやすいのが袋の表示です。日本で詰めても原産国は日本にならず、詰めた工場の名前も書く必要があります。この記事では、消費者庁の食品表示基準Q&Aの記述と、弊社が小袋充填OEMサービスで実際にお受けしている条件をもとに、順に整理します。
| 項目 | ルール・弊社の対応 |
|---|---|
| 原産国名 | 小分けしただけなら、ドライフルーツを製造した国を書く |
| 原料原産地の表示 | 輸入品として扱うので不要 |
| 小分けした工場 | 「加工者」として表示する |
| 頼める作業 | 袋への充填から、シール貼りまで(袋は持ち込みでも弊社の袋でも可) |
| 1袋の内容量 | 10g以上。1〜5gのスティック分包はお受けしていません |
| 最低ロット | 500袋から |
| 相談時に必要な書類 | 原料の規格書と成分表。輸入時の届出の書類もあれば共有を |
小分けした袋に書く、原産国と加工者
国内で袋を詰め替えても、中身は海外で製造された食品のままです。原産国と事業者の欄は、この前提で決まります。
小分けしただけなら、原産国はドライフルーツを製造した国
消費者庁の食品表示基準Q&Aは、単なる小分け包装や詰め合わせは「商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」に当たらないとしています。そのため、製品のまま輸入したものと同じように、実質的な変更が行われた国、つまりそのドライフルーツを製造した国を原産国として表示します。
ここでいう原産国は、仕入れた商社の国や船積みした国とは限りません。たとえばA国で乾燥させた果実をB国の商社から買った場合、書くのは製造したA国です。日本で袋に詰めても、原産国名の欄に日本とは書きません。
一方で、同じQ&Aは、輸入した干しえびを国内で味付けすると実質的な変更に当たり、原産国は日本になるという例を挙げています。国内で製造した扱いになれば、原産国名ではなく原料原産地表示を考えることになります。砂糖や油でコーティングし直すなど、小分け以外の工程を加える場合にどちらになるかは商品ごとに判断が分かれるので、事前に表示の窓口へ確認してください。
原料原産地の表示はいらない
国内で製造した加工食品には、重量割合が最も高い原材料の産地を示す原料原産地表示が必要です。一方で、輸入後の国内での加工が実質的な変更をもたらしていないものは輸入品として扱われ、「原産国名」を書けば原料原産地名の表示は必要ありません。国内で製造する加工食品のルールは、加工食品の原料原産地表示ルールにまとめています。
小分けした工場を「加工者」として書く
Q&Aは、小分けは加工行為に当たるので、輸入品であっても袋詰めした業者を「加工者」として表示する必要があるとしています。小分けした業者が表示責任者になる場合は、輸入者を表示責任者として書く必要はありません。
販売する会社が表示に責任を持ちたい場合は、製造業者・加工者・輸入業者との合意によって、事項名を「販売者」として表示責任者になることもできます。この場合も、小分けした工場は加工者として別に書きます。
| 欄 | 書き方の考え方 |
|---|---|
| 名称 | 中身を表す一般的な名称 |
| 原材料名 | 輸入した原料の規格書どおり、重量の多い順に |
| 内容量 | 小分けした後の1袋の重さ |
| 原産国名 | ドライフルーツを製造した国 |
| 表示責任者 | 小分けした工場が責任を持つなら「加工者」。合意により販売会社が責任を持つなら「販売者」 |
| 加工者 | 表示責任者が販売者の場合も、小分けした工場の名称と所在地を書く |
実際のラベル案は、発注の前に保健所や表示に詳しい専門家に見てもらうと安心です。
消費者庁のガイドラインは、期限は表示責任者が科学的・合理的な根拠で決めるものとし、輸入食品では原則として輸入業者が設定するとしています。ただ、小分けした後の袋に元の期限をそのまま使えるかは、Q&Aには書かれていません。袋を開けて詰め直す以上、決め直す必要があるかを確認してください。
営業許可が必要な「食品の小分け業」の対象は、菓子やそうざいなど、政令で決められた業種で製造された食品に限られます。砂糖漬けの製品などは扱いが変わる可能性もあるため、許可か届出かは、小分けする工場の所在地の保健所に確かめてください。
小分けだけの委託、どこまで頼める?
弊社が請けるのは、お預かりしたドライフルーツを計量して袋に詰め、封をしてシールを貼るところまでです。輸入の手続きと、どの袋でどう売るかは、お客様側で決めていただきます。
袋は持ち込みでも弊社の袋でも。充填からシール貼りまで
お手元の袋を送っていただき、そこに詰めてシールを貼る形でお受けしています。弊社で用意している袋から選ぶこともできます。お持ち込みの袋を使う場合は、資材持ち込み費5,000円(パッケージとシール)がかかります。
1袋10g以上から。1〜5gのスティック分包はしていない
内容量は1袋10g以上でお受けしています。1〜5g程度のスティック分包は、製造条件の都合でお受けしていません。試食用の極小パックを考えている場合は、10g以上の小袋にするか、スティック分包ができる委託先を探すことになります。
受けられるかは、原料の規格と形状を見てから決まる
ドライフルーツは充填の対象ですが、乾燥ベリーは粒の大きさや、表面のべたつき、粉の出方が商品ごとに違います。そのため、原料の規格と形状を拝見したうえで、対応できるかをお伝えしています。
相談の前にそろえる書類と数量
輸入した原料を扱うので、中身が何かを書類で確認してから作業に入ります。次の3点がそろっていると、可否の判断が早くなります。
原料の規格書と成分表
受託充填にあたっては、原料の規格書と成分表をご提供いただいています。原材料や保存条件をここで確認でき、袋の表示を作るときの元にもなります。
輸入時の届出の書類
販売用の食品を輸入するときは、輸入する人がその都度、検疫所に届け出ることが食品衛生法で決められています(第27条)。届出を出すのは輸入者で、弊社ではありません。そのうえで、確認をスムーズにするため、輸入時の届出に関する書類も共有いただくようお願いしています。書類を拝見しても、弊社が輸入手続きや表示の法令適合を審査・保証するものではありません。
数量は500袋から。袋を持ち込むなら実物を先に送る
最低ロットは500袋です。これより少ない数量は、充填の段取りにかかる手間が数量に見合わないため、お受けしていません。
お手元の袋を使う場合は、熱でしっかり封ができる素材かどうかを実物で確かめます。発注の前に、本番で使う袋のサンプルを送ってください。確認の考え方は、ドリップバッグの充填だけを外注する記事でも説明しています。
費用の出し方と、依頼の進め方
金額は袋の種類や数量、付けるオプションで変わります。見積もりフォームで先に概算を出してから相談いただくと、やり取りが1回で済みやすくなります。
総額は、1袋あたりの資材・充填・オプション代×袋数
総額は「資材代+充填作業+選んだオプション」を袋数分かけた金額です。使わないオプションの費用はかかりません。これに発送作業(1件300円)と送料が加わり、充填のみのご依頼は初回に初期費用15,000円がかかります。小袋充填OEMサービスのページの見積もりフォームで、充填方法・品目・袋・数量・オプションを選ぶと概算が表示されます。
湿気には乾燥剤、酸化には脱酸素剤を無料で同梱できる
乾燥ベリーは湿気を吸うと、べたついたり固まったりします。湿気には乾燥剤、酸化には脱酸素剤を、無料で袋に一緒に入れられます。光を避けたい場合は、アルミ素材の袋を選べます。
相談から納品までの流れ
| 順番 | やること | 決まること |
|---|---|---|
| 1 | 相談(品目・1袋の量・袋数・袋の仕様) | 見積もりの前提 |
| 2 | 規格書・成分表・輸入時の書類の共有 | 原料の規格と形状から見た可否 |
| 3 | 持ち込み袋の実物サンプルの確認 | 封ができるか |
| 4 | 原料と資材の発送、充填・シール貼り | 納品日 |
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- 500袋〜小袋充填に対応
- お茶、コーヒーにも対応
- シール張りまで一気通貫で実施
よくある質問
まとめ
輸入したドライフルーツを国内で小分けして売るときは、表示の考え方を先に押さえてから、書類と袋を用意すると進めやすくなります。
- 原産国名はドライフルーツを製造した国を書き、原料原産地の表示はいらない
- 小分けした工場は「加工者」として表示する
- 小分け後の賞味期限と営業の届出は、保健所に確認してから決める
- 相談の前に、規格書・成分表と、使いたい袋のサンプルを用意する
弊社では1袋10g以上・500袋から、袋への充填とシール貼りをお受けしています。規格書と袋の仕様を添えてご相談ください。
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