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ひご野菜とは?熊本市指定の伝統野菜15品目(水前寺もやし・熊本長にんじん・熊本赤なす)の特徴と旬・食べ方を解説

熊本市の「ひご野菜」は、江津湖周辺の湧水地、阿蘇山麓、熊本平野、菊池・益城などの熊本市近郊で受け継がれてきた品種です。熊本市は平成18年度(2006年度)に15品目を「ひご野菜」として指定し、平成20年(2008年)1月に商標登録する制度を運用しており、日本伝統野菜推進協会でも15品目が整理されています。

熊本京菜、水前寺もやし、ひともじ、熊本長にんじん、熊本赤なす、水前寺せり、熊本黒皮かぼちゃに加え、春日ぼうぶら・熊本ねぎ・ずいき・蓮根(在来)など、熊本市で受け継がれる品目を紹介します。

目次

「伝統野菜」の定義と本記事の対象

認定機関主な基準
京都府「京の伝統野菜」明治以前の栽培歴があり府内全域が対象
大阪府「なにわの伝統野菜」概ね100年以上前から大阪府内で栽培
長野県「信州伝統野菜認定制度」昭和30年代以前の栽培・食文化・品種特性
熊本市「ひご野菜」熊本の風土で古くから栽培され熊本固有の特徴を持つ品目を熊本市が指定。産地には市外の御船町・芦北町・南阿蘇村等も含む

本記事では、熊本市「ひご野菜」15品目のうち野菜にあたる14品目を「葉菜類」「根菜・いも類」「果菜・その他」に分けて一覧し、代表7品目を本編で詳しく解説します。淡水藻の水前寺のり(ひご野菜15品目の1つ)は分類特性から末尾の「その他の地方特産品種」で別途扱います。

ひご野菜 14品目の分類一覧(水前寺のりは末尾で紹介)

葉菜類

品目特徴産地
熊本京菜丸葉系楕円・柔らかい熊本市城山上代10月上旬〜3月下旬
水前寺もやし江津湖の湧水で35〜40cmに成長熊本市中央区出水12月末
水前寺菜葉表緑・裏紫色のキク科多年草・金沢の「金時草」と同種御船町・芦北町・南阿蘇村ほか露地5〜10月・ハウスで周年(協会)
水前寺せり春の七草の筆頭・湧水栽培熊本市画図12〜2月
ひともじ分葱の一種・株分け熊本市内一円3月・11月
熊本いんげん平莢25cm・スジ少なく柔らかい熊本市西区池上春5月中旬〜6月・秋10月上旬

根菜・いも類

品目特徴産地
熊本長にんじん東洋系・最大1.2m級熊本市西区城山12月中旬〜3月上旬
芋の芽赤芽ミヤコイモの遮光芽・ピンク色熊本市飽田・菊池郡菊陽町12〜1月
ずいきハス芋(蓮芋)の葉柄・茎菜・シャキシャキした食感健軍・御幸・飽田8〜9月
蓮根(在来)節間が長くほっそり熊本市沖新・旧天明・城南・中島6月中旬〜翌3月末

果菜・その他

品目特徴産地
熊本赤なす30cm前後・赤紫皮・加熱でとろける熊本市・益城町・御船町2〜6月・9〜11月
春日ぼうぶら和かぼちゃ・30cm超・ヘチマ型熊本市春日・中島8〜11月
熊本ねぎ九条系・分けつ葉ねぎ熊本市南区御幸木部町ほか12〜3月
熊本黒皮かぼちゃ日本かぼちゃ・きめ細かく粘り気熊本市富合町5月下旬〜11月上旬

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

代表的なひご野菜7品目の特徴と食べ方

水前寺もやし — 江津湖の湧水で育てる35〜40cmの大型もやし

12月末
産地熊本市中央区出水
向く料理雑煮、鍋物、炒め物、和え物

水前寺もやしは、熊本市中央区出水で栽培される在来のもやしで、江津湖の湧水を利用して大豆を35〜40cmまで成長させる伝統的な栽培法が特徴です。細長くシャキッとした食感で、熊本の正月雑煮の素材として使われてきました。

年末の限られた時期に出荷される貴重な品目で、12月末に熊本市内の直売所で流通します。

熊本長にんじん — 最大1.2mの東洋系長根にんじん

12月中旬〜3月上旬
産地熊本市西区城山地区
向く料理煮物、おせち、きんぴら、サラダ

熊本長にんじんは、熊本市西区城山地区で栽培される東洋系の長根にんじんで、細長くごぼうのような形状をしており、長いものは1.2mに達する個体もあります。東洋系特有の紅色と甘みが持ち味で、煮物・おせちで紅白の彩りに使われます。

旬の12月中旬〜3月上旬に熊本市内のJA直売所で出荷されます。

熊本赤なす — 加熱でとろける30cm級赤紫ナス

2〜6月・9〜11月
産地熊本市・益城町・御船町
向く料理田楽、焼きなす、揚げ浸し、煮物

熊本赤なすは、熊本市・益城町・御船町で栽培される大型のナスで、長さ30cm前後の赤紫色の果皮と、加熱するととろけるような食感が特徴です。田楽・焼きなす・揚げ浸しで大玉を活かした料理に向きます。

旬は2〜6月と9〜11月の2シーズンで、熊本市内のJA直売所で流通します。

ひともじ — 根元から株分けする分葱の一種

3月・11月
産地熊本市内一円
向く料理ひともじぐるぐる(酢味噌和え)、薬味、汁物

ひともじは、熊本市内で栽培される分葱の一種で、小ぶりで根元から株が分かれるのが特徴です。熊本の郷土料理「ひともじぐるぐる」(茹でたひともじを根元からくるくる巻き、酢味噌で食べる料理)の素材として使われます。

3月と11月に熊本市内の直売所で出荷されます。

熊本京菜 — 柔らかい丸葉系の葉菜

10月上旬〜3月下旬
産地熊本市城山上代付近
向く料理お浸し、和え物、味噌汁、炒め物

熊本京菜は、熊本市城山上代付近で栽培される丸葉系の楕円型葉菜で、柔らかい葉質を持ちます。熊本の冬〜早春の葉菜として流通します。

お浸し・和え物・味噌汁・炒め物と幅広く使え、10月上旬〜3月下旬の長い出荷期間があります。

水前寺せり — 江津湖の湧水で育てる春の七草

12〜2月
産地熊本市画図地区
向く料理七草粥、せり鍋、お浸し、和え物

水前寺せりは、熊本市画図地区で江津湖の湧水を利用して栽培される在来のせりで、春の七草の筆頭とされる食材です。清涼な湧水で育つことで柔らかく香り豊かな葉が育ちます。

七草粥・せり鍋・お浸しで香りが引き立ち、旬の12〜2月に熊本市内のJA直売所で流通します。

熊本黒皮かぼちゃ — きめ細かい粘りの日本かぼちゃ

5月下旬〜11月上旬
産地熊本市富合町
向く料理煮物、スープ、天ぷら、含め煮

熊本黒皮かぼちゃは、熊本市富合町で栽培される日本かぼちゃで、西洋かぼちゃに比べて甘みは控えめで、きめ細かい肉質とねばりのある食感が持ち味です。煮物・スープ・天ぷら・含め煮に向きます。

旬の5月下旬〜11月上旬と長期にわたり熊本市内のJA直売所で流通します。

ひご野菜の購入方法

品目主な入手先時期
水前寺もやし熊本市内の直売所・百貨店年末売場12月末
熊本長にんじん熊本市内JA直売所12月中旬〜3月上旬
熊本赤なす熊本市・益城・御船のJA直売所2〜6月・9〜11月
ひともじ熊本市内の直売所3月・11月
熊本京菜熊本市城山付近の直売所10〜3月下旬
水前寺せり熊本市画図地区の直売所12〜2月
熊本黒皮かぼちゃ熊本市富合町のJA直売所5月下旬〜11月上旬

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

よくある質問

熊本市の「ひご野菜」とは?

熊本市が平成18年度(2006年度)に15品目を指定し、平成20年(2008年)1月に商標登録した熊本の伝統野菜ブランドです。熊本市内や市外の御船町・芦北町・南阿蘇村などで古くから栽培され、熊本固有の特徴を持つ品目を市が認定しています。日本伝統野菜推進協会でも15品目が紹介されています。

水前寺もやしはなぜ35〜40cmも長いのですか?

水前寺もやしは、熊本市中央区出水で江津湖の湧水を利用して大豆を発芽させ、長時間育てることで35〜40cmまで成長させる伝統栽培法で作られます。一般的なもやし(10cm前後)よりはるかに長く、熊本の正月雑煮の具として使われてきました。12月末の限られた時期に出荷されます。

ひともじぐるぐるとは何ですか?

ひともじぐるぐるは熊本の郷土料理で、茹でたひともじを根元からくるくる巻き、酢味噌をつけて食べる料理です。ひともじは熊本市内で栽培される分葱の一種で、小ぶりで根元から株が分かれます。3月と11月が旬で、熊本市内の直売所で入手できます。

熊本長にんじんと金時にんじんの違いは?

どちらも東洋系の赤い人参ですが、長さと産地が異なります。熊本長にんじんは熊本市西区城山で栽培され、ごぼうのような細長い形で最大1.2mに達します。金時にんじん(香川県坂出・観音寺)は細長いものの30cm前後。煮物・おせちの彩りに使われる紅色人参で、熊本長にんじんは12月中旬〜3月上旬、金時にんじん(香川)は11〜3月が旬です(香川県公式)。

水前寺のりは食べられる海苔ですか?

水前寺のりは日本固有の希少な淡水性ラン藻(スイゼンジノリ)で、歴史的発生地は上江津湖とされ、現在は益城町・嘉島町などで養殖・保全されています。海苔ではなくラン藻(藍藻)の一種で、乾燥させて食用や菓子(求肥)の材料に使われます。熊本市ひご野菜15品目の1つとして公式に位置づけられており、本記事では分類特性から末尾の「その他の地方特産品種」で紹介しています。

その他の地方特産品種

品目分類産地特徴
水前寺のり淡水性ラン藻(藍藻)益城町・嘉島町日本固有の希少な淡水性ラン藻。歴史的発生地は上江津湖、現在は益城町・嘉島町で養殖・保全。乾燥させて菓子(求肥)や食用に利用

まとめ

熊本の「ひご野菜」は、熊本市が平成18年度(2006年度)に15品目を指定し、平成20年(2008年)1月25日に商標登録した制度の15品目。水前寺もやし・水前寺せり・水前寺菜といった江津湖の湧水を活かした品目、熊本長にんじん・熊本赤なす・熊本黒皮かぼちゃ・春日ぼうぶら・熊本ねぎ・ひともじ・熊本京菜・熊本いんげん・芋の芽・ずいき・蓮根(在来)と多彩な品目を含みます。水前寺のりは淡水藻として別枠で紹介しました。

参考文献・情報ソース

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    この記事を書いた人

    小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

    株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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