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大分の伝統野菜とは?協会整理16品目(宗麟南瓜・久住高菜・耶蘇芹)の特徴と旬・食べ方を解説

大分県の伝統野菜は、国東半島・宇佐の瀬戸内沿岸、由布・久住の阿蘇くじゅう山麓、臼杵・佐伯の豊後水道沿岸、日田盆地といった多様な地域で栽培されてきた品種群です。日本伝統野菜推進協会では大分県の伝統野菜13品目・伝統果樹3品目の計16品目を整理しています(本記事執筆時点)。

大友宗麟ゆかりの復刻品種「宗麟南瓜」(豊後南瓜=菊座カボチャ系統)、久住高原の久住高菜、別府の青長地這胡瓜、臼杵の大生姜、竹田のちょろぎ、由布院・久住の耶蘇芹(大分でのクレソンの呼称)など、豊後で受け継がれる品目を紹介します。

目次

「伝統野菜」の定義と本記事の対象

認定機関主な基準
京都府「京の伝統野菜」明治以前の栽培歴があり府内全域が対象
大阪府「なにわの伝統野菜」概ね100年以上前から大阪府内で栽培・来歴明確・大阪独自性または地域性・府内生産
長野県「信州伝統野菜認定制度」昭和30年代以前の栽培・食文化・品種特性
大分県県独自の「伝統野菜」定義は本記事執筆時点で未確認。日本伝統野菜推進協会は伝統野菜13品目・伝統果樹3品目を整理

本記事では日本伝統野菜推進協会が整理する大分県16品目のうち、野菜13品目を本編で扱い、伝統果樹3品目は末尾の「その他の地方特産品種」セクションで紹介します。椎茸(国東半島宇佐地域)は農林水産省の統計上は「特用林産物」で野菜(農産物)とは別カテゴリですが、日本伝統野菜推進協会の整理に含まれるため本記事の一覧表にも記載し、協会と同じく13品目として扱っています。

大分の伝統野菜 主要品目一覧

品目特徴産地
青蓼タデ科のタデ。一般的な赤タデに比べ葉が緑色で辛みがおだやかとされる竹田市・九重町6月頃
青長地這胡瓜1kg前後・緑と白のコントラスト別府市6〜10月
臼杵の大生姜根茎大・調理しやすい臼杵市11月下旬
久住高菜高原栽培・冬越え・辛み強い竹田市久住町3月下旬
須藤胡瓜肉質極上・香り際立つ家庭菜園中心7月頃
宗麟南瓜豊後南瓜(菊座カボチャ)を臼杵市が復刻した品種・ねっとり甘み少臼杵市6〜9月
ちょろぎ巻貝状の地下茎・シャキシャキ竹田市11月下旬〜12月
マタグロ里芋・寒さに強い玖珠郡九重町飯田10月(霜前)
みとり豆ささげ・皮が破れにくい宇佐市長洲ほか県内各地(自家用・赤飯用)7月末〜8月上旬
むたとうきびモチっと弾力のある在来とうきび。自家採種中心で流通量は限定的玖珠郡九重町夏〜秋(自家採種中心で時期は年により変動)
屋形島いも紅白のサツマイモ・希少種佐伯市蒲江屋形島
耶蘇芹大分でのクレソンの呼称・爽やかな香り由布市湯布院町・竹田市久住3〜6月
椎茸肉厚・濃厚な香り国東半島宇佐地域10月中旬〜4月

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

代表的な大分の伝統野菜7品目の特徴と食べ方

宗麟南瓜 — 臼杵で復刻されたカボチャ伝来ゆかりの在来種

6〜9月
産地臼杵市
向く料理煮物、天ぷら、ポタージュ、田楽

宗麟南瓜は、臼杵市で栽培される日本南瓜で、かつて栽培されていた「豊後南瓜(菊座カボチャ)」を臼杵市が復刻・ブランディングした品種です(臼杵市公式)。天文10(1541)年にポルトガル船が豊後に漂着してカボチャが伝えられ、同17(1548)年の通商開始時に大友宗麟に献上されたのが日本のカボチャ伝来にまつわる伝承(大分県立図書館レファレンスほか)として知られ、キリシタン大名・大友宗麟の名を冠して「宗麟南瓜」と名づけられました。果肉はねっとりとしつつ甘みは控えめで、醤油やだしとの相性がよく、煮物・天ぷら・ポタージュで持ち味が活きます。

旬の6〜9月に臼杵市内の直売所で出荷されることがあります。

久住高菜 — くじゅう高原の辛み強い高菜

3月下旬
産地竹田市久住町
向く料理高菜漬け、炒め物、おにぎり、チャーハン

久住高菜は、竹田市久住町(阿蘇くじゅう高原)で栽培される在来の高菜で、辛みが強い点が特徴とされます。3月下旬が収穫期で、高菜漬けやおにぎりの具として加工後に通年流通します。

漬物としての流通が中心で、竹田市内の漬物メーカー・JA直売所で入手できます。

青長地這胡瓜 — 別府の1kg級大型きゅうり

6〜10月
産地別府市
向く料理刺身のツマ、サラダ、浅漬け、酢の物

青長地這胡瓜は、別府市で栽培される大型のきゅうりで、1kg前後の重量と緑と白のコントラストが特徴です。地這い栽培で育てられ、刺身のツマやサラダ、浅漬けに使われます。

旬の6〜10月に別府市内の直売所で出荷されます(流通は限定的)。

臼杵の大生姜 — 大型で調理しやすい生姜

11月下旬
産地臼杵市
向く料理甘酢漬け、佃煮、生姜焼き、薬味

臼杵の大生姜は、臼杵市で栽培される在来の大型生姜で、根茎が大きく調理しやすいのが特徴です。甘酢漬け・佃煮・生姜焼きの素材として使われます。

旬の11月下旬に臼杵市内の直売所で出荷されることがあります。

耶蘇芹 — 由布院・久住のクレソン

3〜6月
産地由布市湯布院町・竹田市久住
向く料理サラダ、肉料理の付け合わせ、天ぷら、ソース

耶蘇芹(やそぜり)は、クレソン(アブラナ科オランダガラシ)の大分での呼称で、由布市湯布院町・竹田市久住の清流地域で栽培されています。欧州原産のクレソンが明治期以降に日本各地で野生化した経緯があり、由布院・久住では清流沿いに定着して地域食材として使われてきたことから、日本伝統野菜推進協会の整理にも含まれています。爽やかな香りとほろ苦い辛味が持ち味です。

サラダや肉料理の付け合わせ、天ぷら、ソースなどに使われ、由布院・久住の直売所で春から初夏にかけて入手できます。

みとり豆 — 宇佐長洲の破れにくいささげ

7月末〜8月上旬
産地宇佐市長洲地区を中心に県内各地(国東半島・大分市・臼杵市などで自家用・赤飯用として広く栽培)
向く料理煮豆、赤飯、豆ご飯、甘納豆

みとり豆は、宇佐市長洲地区を中心に大分県内各地(国東半島・大分市・臼杵市など)で自家用・赤飯用として受け継がれてきたささげの在来種で、皮が破れにくいため赤飯の具として適しています(大分県公式)。煮豆・豆ご飯・甘納豆などにも使われます。

旬の7月末〜8月上旬に宇佐市内の直売所で出荷されます(流通量は限られます)。

ちょろぎ — 竹田の巻貝状の地下茎

11月下旬〜12月
産地竹田市
向く料理梅酢漬け、おせち、天ぷら、和え物

ちょろぎは、竹田市で栽培されるシソ科の地下茎で、巻貝状の独特な形状とシャキシャキした歯ごたえが特徴です。梅酢で漬けるとピンク色に発色し、正月のおせち料理の縁起物として使われます。

旬の11月下旬〜12月に竹田市内の直売所で出荷されます。

大分の伝統野菜の購入方法

品目主な入手先時期
宗麟南瓜臼杵市内の直売所6〜9月
久住高菜竹田市久住町の漬物メーカー・JA、漬物通年3月下旬
青長地這胡瓜別府市内の直売所6〜10月
臼杵の大生姜臼杵市内の直売所11月下旬
耶蘇芹(クレソン)由布院・久住の観光地の直売所3〜6月
みとり豆宇佐市長洲の直売所7月末〜8月上旬
ちょろぎ竹田市内の直売所、梅酢漬けは通年11月下旬〜12月

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

よくある質問

大分県には伝統野菜の公式認定制度がありますか?

大分県独自の伝統野菜定義・認定制度は本記事執筆時点で公式には確認できていません。各地で古くから栽培されてきた在来種が多数残っており、日本伝統野菜推進協会が伝統野菜13品目・伝統果樹3品目の計16品目を整理しています。

宗麟南瓜の名称の由来は?

宗麟南瓜は、臼杵市がかつての在来種「豊後南瓜(菊座カボチャ)」を復刻・ブランディングした日本南瓜です。天文10(1541)年にポルトガル船が豊後に漂着してカボチャが伝えられ、同17(1548)年の通商開始時に大友宗麟に献上されたという伝承(大分県立図書館レファレンスほか)にちなみ、キリシタン大名・大友宗麟の名を冠しています。果肉はねっとりとして甘みは控えめで、煮物・天ぷら・ポタージュに向きます。6〜9月が旬で、臼杵市内の直売所で出荷されます。

耶蘇芹とはクレソンのことですか?

耶蘇芹(やそぜり)は大分県でクレソン(アブラナ科オランダガラシ)を指す呼称です。由布市湯布院町・竹田市久住の清流地域で栽培されており、爽やかな香りとほろ苦い辛味が特徴。サラダ・肉料理の付け合わせ・天ぷら・ソースに使われ、3〜6月の旬には由布院・久住の直売所で入手できます。

みとり豆は何に使うのですか?

みとり豆は宇佐市長洲地区で栽培されるささげの在来種で、皮が破れにくいため赤飯に使われる定番素材です。煮豆・豆ご飯・甘納豆などにも使え、7月末〜8月上旬の短い旬に宇佐市内の直売所で出荷されます(流通量は限られます)。

大分一号とかぼすの関係は?

大分一号(おおいたいちごう)は、かぼすの主力系統です。江戸時代から大分で栽培されてきたかぼすのなかから、昭和48年(1973年)に大分県が果実品質・栽培性に優れた系統として選抜・普及させ、現在の県内栽培の大半を占めています(大分県公式)。臼杵市・竹田市などで栽培され、8月中旬〜10月下旬の旬には果汁を絞って刺身・焼き魚・鍋物の薬味として広く使われます。伝統果樹として協会に整理されています。

その他の地方特産品種(伝統果樹3品目)

品目分類産地特徴
晩三吉梨(冬梨)日田市貯蔵性の高い冬梨。11〜2月
大分一号かぼす(柑橘)臼杵市・竹田市ほか江戸時代から続く大分のかぼすから昭和48年(1973年)に大分県が選抜・普及させた主力系統(大分県公式)。果汁が多い。8月中旬〜10月下旬
シャンス柑橘(庭先果樹)竹田市ほか大分で庭先に植え継がれてきた在来柑橘。青果期は「酢みかん」として果汁を調味に使い、熟すと上品な甘酸味と香りで生食もされる

まとめ

大分の伝統野菜は、臼杵・竹田・別府・由布院・宇佐・九重・佐伯など県内各地で受け継がれる13品目と、伝統果樹3品目(晩三吉・大分一号・シャンス)の計16品目です。宗麟南瓜や久住高菜、耶蘇芹、みとり豆、ちょろぎなど、豊後ならではの在来品目が残っています。

参考文献・情報ソース

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    この記事を書いた人

    小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

    株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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