福岡の伝統野菜とは?協会整理10品目(かつお菜・三池高菜・芥屋かぶ)の特徴と旬・食べ方を解説
福岡県の伝統野菜は、博多湾岸の福岡市、関門海峡の北九州、筑後平野、糸島半島、筑後川流域といった地形のなかで受け継がれてきた品種です。日本伝統野菜推進協会は福岡県について「正式な伝統野菜の定義や認定制度は設けていない」と注記したうえで、10品目を地域品目として整理しています(一部は交雑育成・導入系を含む)。
博多雑煮に欠かせないかつお菜、久留米の山潮菜、みやま市瀬高の三池高菜、糸島の芥屋かぶ、行橋を主産地とする博多金時人参、朝倉の馬田瓜、柳川の蒲池大水芋など、福岡で受け継がれる品目を紹介します。
「伝統野菜」の定義と本記事の対象
| 認定機関 | 主な基準 |
|---|---|
| 京都府「京の伝統野菜」 | 明治以前の栽培歴があり府内全域が対象 |
| 大阪府「なにわの伝統野菜」 | 概ね100年以上前から大阪府内で栽培 |
| 長野県「信州伝統野菜認定制度」 | 昭和30年代以前の栽培・食文化・品種特性 |
| 福岡県 | 県独自の「伝統野菜」認定制度は設けていない(協会記載)。JA・各市町村が地域ブランド化を支援 |
本記事では日本伝統野菜推進協会が整理する福岡県10品目を全品目紹介します。
福岡の伝統野菜 10品目一覧
| # | 品目 | 分類 | 主産地 | 旬 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 大葉春菊 | 葉菜(丸葉系) | 北九州市小倉南区 | 10〜5月 |
| 2 | 中葉春菊 | 葉菜(中葉系) | 福岡市 | 通年 |
| 3 | かつお菜 | 葉菜(雑煮用) | 福岡市 | 12〜2月(福岡市公式) |
| 4 | 三池高菜 | 葉菜(タカナ) | みやま市瀬高町 | 4月上旬 |
| 5 | 山潮菜 | 葉菜(辛味系) | 久留米市 | 10〜3月 |
| 6 | 芥屋かぶ | カブ(上半分赤紫) | 糸島市志摩芥屋 | 11〜12月 |
| 7 | 博多金時人参 | ニンジン(東洋種・交雑育成) | 行橋市(旧・福岡市箱崎〜西区姪浜で育成) | 11〜4月 |
| 8 | 馬田瓜 | ウリ(肉厚) | 朝倉市馬田 | 6〜7月 |
| 9 | 本葉四葉胡瓜 | キュウリ(白イボ系・導入系) | 福岡県内(協会整理では主産地情報が限定的) | 6〜10月 |
| 10 | 蒲池大水芋 | ミズイモ(水生) | 柳川市 | 7月下旬〜8月下旬 |
100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ
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- 100g~の小ロットから販売可能
- 日本各地の伝統野菜の扱いあり
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代表的な福岡の伝統野菜7品目の特徴と食べ方
かつお菜 — 博多雑煮の定番葉菜
| 旬 | 12〜2月(福岡市公式) |
| 産地 | 福岡市 |
| 向く料理 | 博多雑煮、お浸し、味噌汁、炒め物 |
かつお菜は、福岡市で栽培される雑煮用の葉菜で、旨味が強く、アクや辛味が少ないのが特徴です。博多雑煮に欠かせない素材として福岡の正月料理で定番となっており、「勝男菜」の語呂も縁起物として親しまれてきました。
博多雑煮のほか、お浸し・味噌汁・炒め物でも美味しく食べられます。旬は12〜2月で(福岡市公式)、福岡市内のJA直売所・スーパーで流通します。
三池高菜 — みやま市瀬高の辛味と酸味のタカナ
| 旬 | 4月上旬 |
| 産地 | みやま市瀬高町 |
| 向く料理 | 高菜漬け、おにぎり、炒め物、チャーハン |
三池高菜は、みやま市瀬高町で栽培されるタカナで、日本伝統野菜推進協会の整理によれば明治20年に旧柳川藩主・立花公の命で立花家農事試験場にて中国渡来の「四川青菜」に在来の「紫高菜」を交雑させて生み出された品種です。ほどよい辛みと酸味、肉厚で歯切れの良い葉質が特徴で、九州産高菜漬けの主要な原料として全国流通し、高菜炒飯・高菜おにぎりの原料となっています。
4月上旬が旬で、加工品の高菜漬けは通年流通。福岡県内の漬物メーカーから全国発送されます。
芥屋かぶ — 糸島の上半分赤紫の甘酢漬けカブ
| 旬 | 11〜12月 |
| 産地 | 糸島市志摩芥屋地区 |
| 向く料理 | 甘酢漬け、塩漬け、サラダ、煮物 |
芥屋かぶは、糸島市志摩芥屋地区で栽培される円錐形のカブで、上半分が鮮やかな赤紫色、中身は白色というツートーンが特徴です。収穫後に天日干しし、海水で揉んで甘酢漬けにするとピンク色に発色する加工法が、地元で受け継がれてきました。
甘酢漬けの発色の美しさから、冬〜正月の食卓で漬物として使われます。11〜12月に糸島市内のJA直売所で出荷されます。
博多金時人参 — 行橋の東洋種大型にんじん
| 旬 | 11〜4月 |
| 産地 | 行橋市 |
| 向く料理 | 煮物、おせち、きんぴら、サラダ |
博多金時人参は、現在は主に行橋市で栽培される東洋種の人参で、根長30cm内外・首径6cm余に早太りする大型が特徴です。日本伝統野菜推進協会の整理によれば、福岡市箱崎地区で在来の博多人参(黄色種)と本紅金時人参を交雑させた「いぼなし金時」を木村半治郎が育成。その後、福岡市西区姪浜で赤塚栄氏が優良系統を選抜して現在の系統が確立しました。肉質が柔軟で甘味に富み、臭みが少なく香気があるため、煮物・おせち・きんぴらに向きます。
旬は11〜4月で、関西・中国・九州の正月料理向けの紅色人参として西日本を中心に流通します。
山潮菜 — 久留米の辛味葉菜
| 旬 | 10〜3月 |
| 産地 | 久留米市 |
| 向く料理 | お浸し、和え物、漬物、炒め物 |
山潮菜は、久留米市で栽培される葉菜で、ツンと抜ける独特の香りと辛みが特徴です。地元の冬〜早春の食材として、お浸し・和え物・漬物・炒め物に利用されます。
旬の10〜3月に久留米市内のJA直売所で流通します。
蒲池大水芋 — 柳川市の1.8m級水生大型ミズイモ
| 旬 | 7月下旬〜8月下旬 |
| 産地 | 柳川市 |
| 向く料理 | 煮物、酢の物、和え物、サラダ |
蒲池大水芋は、柳川市で栽培される水生のミズイモで、日本伝統野菜推進協会の整理によれば、一般的な水芋が約1.2mであるのに対し、蒲池大水芋は約1.8mにも成長する大型品種です。茎の内部が無数の穴の空いたスポンジ状で、クセがなくシャキシャキとした食感が持ち味です。
旬の7月下旬〜8月下旬に柳川市内の直売所で出荷されます。
馬田瓜 — 朝倉馬田の肉厚コリコリ瓜
| 旬 | 6〜7月 |
| 産地 | 朝倉市馬田地区 |
| 向く料理 | 粕漬け、奈良漬け風、浅漬け、サラダ |
馬田瓜は、朝倉市馬田地区で栽培される在来のウリで、果実が太く、薄緑色の果皮と肉厚でコリコリした歯ごたえのある果肉が特徴です。粕漬け・奈良漬け風の漬物に向き、浅漬けやサラダにも使えます。
旬の6〜7月の短期間に朝倉市内の直売所で出荷されます。
福岡の伝統野菜の購入方法
| 品目 | 主な入手先 | 時期 |
|---|---|---|
| かつお菜 | 福岡市内JA直売所・スーパー | 12〜2月 |
| 三池高菜 | みやま市瀬高町のJA直売所、漬物は全国通販 | 4月上旬(加工品通年) |
| 芥屋かぶ | 糸島市志摩芥屋の直売所、甘酢漬けは通年 | 11〜12月 |
| 博多金時人参 | 行橋市内のJA直売所、関西・九州スーパー(12月) | 11〜4月 |
| 蒲池大水芋 | 柳川市内の直売所 | 7月下旬〜8月下旬 |
| 山潮菜 | 久留米市内のJA直売所 | 10〜3月 |
| 馬田瓜 | 朝倉市馬田の直売所 | 6〜7月 |
100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ
小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

- 100g~の小ロットから販売可能
- 日本各地の伝統野菜の扱いあり
- ドライフルーツ/ハーブも対応可能
よくある質問
まとめ
福岡の伝統野菜は、かつお菜・三池高菜・山潮菜・大葉春菊・中葉春菊の葉菜5品目、芥屋かぶ・博多金時人参の根菜2品目、馬田瓜・本葉四葉胡瓜の果菜2品目、蒲池大水芋の計10品目です。博多・北九州・筑後・糸島・朝倉・柳川と、地域ごとに特色ある品目が並びます。
参考文献・情報ソース
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