愛媛の伝統野菜とは?協会整理11品目(伊予緋かぶら・絹皮なす・清水一寸)の特徴と旬・食べ方を解説
愛媛県の伝統野菜は、松山平野・瀬戸内海沿岸の西条、宇和海沿いの南予、四国山地の山間部(久万高原町)という地形のなかで受け継がれてきた品目群です(テイレギのような野生多年草を含む)。日本伝統野菜推進協会では愛媛県の伝統野菜11品目を整理しています。
濃紅色の伊予緋かぶら、首が赤紫の庄大根、西条の絹皮なす、松山のそら豆「清水一寸」、伊予市の緋紫色が美しい錦いんげん、松山高井町の薬味野菜テイレギなど、伊予で受け継がれる品目を紹介します。
「伝統野菜」の定義と本記事の対象
| 認定機関 | 主な基準 |
|---|---|
| 京都府「京の伝統野菜」 | 明治以前の栽培歴があり府内全域が対象 |
| 大阪府「なにわの伝統野菜」 | 概ね100年以上前から大阪府内で栽培 |
| 長野県「信州伝統野菜認定制度」 | 昭和30年代以前の栽培・食文化・品種特性 |
| 愛媛県 | 県は「ふるさと農産物」などの枠組みを運用。県独自の「伝統野菜」認定制度は本記事執筆時点で未確認 |
本記事では日本伝統野菜推進協会が整理する愛媛県11品目を全品目紹介します。
愛媛の伝統野菜 11品目一覧
| # | 品目 | 分類 | 主産地 | 旬 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 伊予緋かぶら | カブ(濃紅色偏球形) | 松山市石井・高井・堀江・北条 | 10月下旬〜 |
| 2 | 庄大根 | ダイコン(首赤紫・果肉白) | 松山市 | 12〜3月 |
| 3 | 大洲芋 | サトイモ(親芋食用) | 大洲市 | 12月〜 |
| 4 | 久万高原町在来「地芋」 | ジャガイモ(小ぶり・黄色) | 久万高原町 | 8〜10月 |
| 5 | 絹皮なす | ナス(大型卵型・皮薄) | 西条市 | 6〜10月 |
| 6 | 松山長なす | ナス(中晩生長型) | 伊予市南伊予・北条地区・周桑地区・松前町・東温市ほか | 夏(詳細時期は限定的) |
| 7 | 清水一寸 | ソラマメ(来歴種。現行主力は「陵西一寸」) | 松山市(久枝・余土・小野地区ほか。清水町は来歴上の導入地) | 5月上旬〜下旬 |
| 8 | 錦いんげん | インゲン(緋紫斑紋) | 伊予市(旧伊予郡中山町) | 6〜9月 |
| 9 | 紫長大葉高菜 | 葉菜(タカナ系) | 県内(具体的産地情報限定) | 11月下旬〜3月下旬 |
| 10 | テイレギ | 薬味野菜(野生) | 松山市高井町 | 通年 |
| 11 | 久万高原町「地きゅうり」 | キュウリ(ずんぐり太) | 久万高原町 | (季節情報は限定的) |
100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ
小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

- 100g~の小ロットから販売可能
- 日本各地の伝統野菜の扱いあり
- ドライフルーツ/ハーブも対応可能
主要な愛媛の伝統野菜7品目の特徴と食べ方
伊予緋かぶら — 松山の濃紅色の偏球形かぶ
| 旬 | 10月下旬〜 |
| 産地 | 松山市石井・高井・堀江・北条 |
| 向く料理 | 酢漬け、浅漬け、サラダ、緋かぶら漬け |
伊予緋かぶらは、松山市石井・高井・堀江・北条で栽培される偏球形の在来かぶで、濃い紅色の外観が特徴です。酢漬けにすると紅色が発色し、地元の漬物素材として受け継がれてきました。
酢漬け・浅漬けの彩りとして使われ、サラダの差し色にも向きます。旬の10月下旬から冬にかけて松山市内のJA直売所で流通します。
庄大根 — 首が赤紫の松山大根
| 旬 | 12〜3月 |
| 産地 | 松山市 |
| 向く料理 | 煮物、おろし、漬物、サラダ |
庄大根は、松山市(旧北条市庄地区)で約150年にわたり受け継がれてきた在来大根で、品種名は産地の旧北条市庄地区に由来します(日本伝統野菜推進協会)。首部分が赤紫色、果肉は白く、きめの細かい肉質が持ち味。漬物にすると首部分の赤紫がピンク色に発色し、調理時の彩りにも使えます。
煮物・おろし・漬物・サラダで使われ、旬の12〜3月に松山市内の直売所で出荷されます。
絹皮なす — 西条の肩が張った大型卵型なす
| 旬 | 6〜10月 |
| 産地 | 西条市 |
| 向く料理 | 田楽、焼きなす、揚げ浸し、煮物 |
絹皮なすは、西条市で栽培される在来なすで、肩の張った大型の卵型と皮の薄さが特徴です。皮が薄いため田楽・焼きなす・揚げ浸しで、果肉のとろけるような食感が活きます。
6〜10月が旬で、西条市内のJA直売所で流通します。
清水一寸 — 松山の来歴種そら豆
| 旬 | 5月上旬〜下旬 |
| 産地 | 松山市(久枝・余土・小野地区ほか。清水町は来歴上の導入地) |
| 向く料理 | 塩ゆで、豆ご飯、天ぷら、スープ |
清水一寸は、松山市(久枝・余土・小野地区ほか)で受け継がれてきた来歴種のそら豆です。採種農家で大粒種子の選抜が進んだ結果、2粒莢の比率が高くなり外観が見劣りするようになったため、現在は3粒莢の固定品種「陵西一寸」「打越一寸」などへ切り替わっています(日本伝統野菜推進協会)。大粒ならではのホクホクした食感と濃厚な豆の風味が持ち味。
塩ゆでは豆そのものの風味が楽しめる食べ方で、豆ご飯・天ぷら・スープにも向きます。5月上旬〜下旬の短期間に松山市のJA直売所で出荷されます。
錦いんげん — 伊予市の緋紫色斑紋インゲン
| 旬 | 6〜9月 |
| 産地 | 伊予市(旧伊予郡中山町) |
| 向く料理 | 煮物、サラダ、和え物、お弁当の彩り |
錦いんげんは、伊予市(旧伊予郡中山町)で栽培される在来のインゲン豆で、莢と種子に緋紫色の斑紋が入る特徴的な外観が持ち味です。煮物やサラダの彩りに使われる地域品目です。
煮物・和え物・サラダなど、幅広い料理で使われます。
テイレギ — 松山高井町の野生の薬味野菜
| 旬 | 通年 |
| 産地 | 松山市高井町 |
| 向く料理 | 薬味、そばの添え、刺身のつま |
テイレギは、松山市高井町の湧水地などで見られる野生の薬味野菜で、正式名は「オオバタネツケバナ(Cardamine scutata)」。アブラナ科タネツケバナ属の多年草で、香りとピリッとした辛みが特徴です(日本伝統野菜推進協会)。地元では料理の薬味として受け継がれてきました。
そばや刺身の薬味として使われ、通年見られる植物ですが、栽培・流通は限定的で、松山市高井町の湧水地周辺で採取されることが多い品目です。
大洲芋 — 土臭さが少ない親芋食用のさといも
| 旬 | 12月〜 |
| 産地 | 大洲市 |
| 向く料理 | 煮物、田楽、いも煮、含め煮 |
大洲芋は、大洲市で栽培されるさといもで、土臭さが少なく親芋も食べられる点が特徴です。里芋系統の在来品目で、煮物・田楽・いも煮で食感が楽しめます。
12月から出荷が始まり、大洲市内のJA直売所で流通します。
その他の品目
| 品目 | 産地 | 特徴 |
|---|---|---|
| 松山長なす | 伊予市南伊予・北条・周桑地区・松前町・東温市ほか | 中晩生の長型ナスで、伊予市南伊予地区から産地化が進んだ松山在来種(JA全農えひめ) |
| 久万高原町の地芋 | 久万高原町 | 小ぶりのじゃがいもで、黄色い皮と果肉、粘り気強く煮崩れにくい |
| 久万高原町の地きゅうり | 久万高原町 | 太くてずんぐりとした形の在来種(詳細情報は限定的) |
| 紫長大葉高菜 | 県内(具体的産地情報は限定的) | 11月下旬〜3月下旬が旬のタカナ系葉菜 |
100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ
小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

- 100g~の小ロットから販売可能
- 日本各地の伝統野菜の扱いあり
- ドライフルーツ/ハーブも対応可能
よくある質問
まとめ
愛媛の伝統野菜は、松山平野を中心に伊予市・西条市・大洲市・久万高原町などで受け継がれる11品目です。赤紫色系の伊予緋かぶら・庄大根、夏野菜の絹皮なす・松山長なす、豆類の清水一寸・錦いんげん、芋類の大洲芋・地芋、葉菜のテイレギ・紫長大葉高菜、在来種の地きゅうりと、地域ごとに多彩な品目が揃います。
参考文献・情報ソース
関連記事
取り扱い商品カタログをダウンロード
いただいた内容をもとにメールアドレスに送付させていただきます
