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国産の薬膳食材をそろえる|身近な野菜と輸入生薬の違いとは

この記事の要約
薬膳食材は輸入の乾物に限りません。なつめやクコの実など輸入が中心の食材との違い、しょうが・山椒・大根・黒豆・はと麦など国産でそろう薬膳食材、乾燥野菜の活用や選び方まで、薬膳メディア「やさい薬膳」を運営する乾燥野菜メーカーが解説します。

薬膳食材というと、なつめやクコの実のような、中華食材店で買う輸入の乾物を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど薬膳食材の多くは、じつは国産の身近な野菜や乾物でそろえられます。「特別なものを取り寄せないと始められない」というイメージは、薬膳のハードルを必要以上に上げています。

このページでは、国産の薬膳食材にはどんなものがあるか、輸入が中心の食材との違い、国産でそろえるときの選び方までを整理します。グループで薬膳メディア「やさい薬膳」と京都産の乾燥野菜を扱う立場から、身近な国産食材で薬膳を始める視点をお伝えします。なお本記事は東洋医学の伝統的な考え方を紹介するもので、特定の病気の治療や予防を保証するものではありません。

目次

国産の薬膳食材とは|身近な野菜が中心

まず押さえておきたいのは、薬膳食材は特別な輸入品とは限らない、ということです。東洋医学の考え方では、食材にはそれぞれ性質があるとされ、その視点で見れば、毎日使う国産の野菜の多くが薬膳食材にあたります。

薬膳食材は特別な輸入品とは限らない

薬膳食材は、入手ルートで見ると2つに分かれます。なつめやクコの実のように専門店や通販で探す輸入の乾物と、しょうがや大根のようにスーパーでそろう国産の野菜です。前者を取り寄せなくても薬膳は始められます。薬膳は「体の状態や季節に合わせて食材を選ぶ」という考え方そのものを指すので、何を使うかよりも、どう選ぶかが本質だからです。輸入の乾物が手元になくても、国産の食材で薬膳は組み立てられます。

スーパーの国産野菜の多くが薬膳食材

しょうが、大根、ねぎ、しそ、山椒など、スーパーに並ぶ国産野菜の多くには、東洋医学でいう四気五味(体を温める・冷ますといった性質や味の分類)があるとされます。つまり、ふだんの料理に使っている食材が、薬膳の視点ではすでに薬膳食材です。国産の野菜を使えば、産地も身近で、手に入れやすさの面でも続けやすくなります。

国産の乾物・雑穀・茶も薬膳食材

野菜だけでなく、国産の乾物や雑穀も薬膳食材として使えます。黒豆やはと麦、乾燥させた野菜、国産のハーブや茶なども、薬膳の文脈で取り入れられる食材です。薬膳茶も、輸入の生薬を使わず国産の素材を組み合わせてつくれます。身近な国産の食材を見渡すと、薬膳に使えるものは思いのほか多くあります。

輸入が多い薬膳食材と国産でそろう食材

薬膳食材には、輸入に頼ることの多いものと、国産でそろえやすいものがあります。この違いを知っておくと、無理なく国産中心の薬膳を組み立てられます。

なつめ・クコの実・龍眼・高麗人参は輸入が中心

薬膳の定番として知られるなつめ(棗)、クコの実、龍眼、高麗人参などは、国内に流通するもののほとんどが中国や韓国からの輸入品です。漢方由来の食材は、もともと中国の薬膳から伝わった背景があり、国内での栽培があまり広がってこなかったものが多いためです。なつめやクコの実は、ドライフルーツとして袋詰めで売られることも増え、専門店やオーガニック食材を扱う店では、こうした輸入の薬膳食材が幅広くそろいます。そのまま食べたり、茶や煮込みに使用したりと、使い方の幅が広いのも定番食材ならではです。

国産でも栽培の動きがある

輸入が中心とはいえ、国産化の動きもあります。たとえばなつめは、福井県などで国内栽培に取り組む農園があり、国産のなつめが少しずつ流通するようになっています。輸入品にくらべると量は限られますが、産地がはっきりした国産の薬膳食材を選びたい人にとっては、こうした取り組みは心強い選択肢です。国産の無農薬や有機をうたう専門店もあります。

身近な国産食材で代えるという考え方

輸入の薬膳食材をそろえなくても、似た性質を持つ国産の食材で代えるという考え方もあります。体を温めるとされる食材なら、しょうがや山椒で代えられますし、うるおいに関わるとされる食材なら、れんこんや白きくらげなど国産でそろうものもあります。「定番の薬膳食材がないと始められない」と構えず、手元の国産食材で似た役割のものを選ぶ。これが国産薬膳の入り口です。輸入が中心の食材と国産でそろう食材を、表で整理しました。

タイプ代表的な食材産地のたどりやすさ主な使い方
輸入が中心なつめ・クコの実・龍眼・高麗人参輸入品が多い(一部国産あり)薬膳茶・煮込み・スープ
国産でそろうしょうが・山椒・しそ・大根・黒豆・はと麦国産が手に入りやすい日々の料理・汁物・乾物

国産でそろえやすい薬膳食材一覧

国産でそろえやすい薬膳食材を、東洋医学での伝統的な性質(四気五味)とともにまとめました。性質の分類には諸説あります。効能を保証するものではなく、食材選びの目安としてご覧ください。

食材四気(とされる性質)五味使いやすい料理
しょうが汁物・煮物・薬味
山椒薬味・佃煮
しそ薬味・和え物
大根甘・辛煮物・おろし
黒豆煮豆・茶
はと麦スープ・茶

温性とされる国産食材

しょうが、山椒、しそなどは、東洋医学では体を温める「温性」とされる国産食材です。いずれも薬味として少量から試せるのが利点で、しょうがはすりおろして味噌汁や鍋に、山椒は佃煮や仕上げのひと振りに、しそは刻んで和え物に、と料理に落とし込みやすい食材です。寒い時季には、こうした温性とされる食材が選ばれます。しょうがは乾燥させても香りが残り、乾物として常温で保存しながら汁物に加えられます。山椒やしそは家庭菜園でも育てやすく、国産にこだわりやすい食材でもあります。

涼性・平性とされる国産食材

大根やはと麦は「涼性」、黒豆は偏りの少ない「平性」とされる国産食材です。暑い時季には涼性とされる食材が選ばれ、大根はおろしや煮物で生のまま使うのが向いています。一方、はと麦や黒豆は乾物として常温で長く置けるので、スープに一掴み入れたり、煎って茶にしたりと、季節を問わず常備できます。生で使う野菜と、乾物でストックできる雑穀を組み合わせると、国産の薬膳食材を一年を通してそろえやすくなります。

四気五味を目安に選ぶ

国産食材を薬膳に使うときは、四気五味を目安にすると選びやすくなります。季節や体調に合わせて、温める食材と冷ます食材を組み合わせる、という考え方です。四気五味の基本は薬膳とは何かを解説したページでも整理していますので、あわせてご覧ください。

国産の乾燥野菜で薬膳を手軽に

国産で薬膳を続けるなら、乾燥野菜が頼りになります。生の野菜より保存がきき、必要なときに少しずつ使えるので、無理なく日常に取り入れられます。

乾燥野菜のメリット

乾燥野菜は、長く保存できるうえ、下処理の手間が少なく、使いたい分だけ取り出せるのが利点です。粉末にした野菜は料理に溶け込ませやすく、国産の食材を手軽に取り入れたいときに向いています。旬の国産野菜を乾燥させておけば、季節を問わず薬膳の食材として使えます。

スープ・鍋・煮物に加えるだけ

使い方は簡単で、スープや鍋、煮物に乾燥野菜を加えるだけです。乾物はゆっくり戻りながら出汁にも風味を移すので、汁物との相性がよく、国産食材で薬膳の一品をつくるのに向いています。乾燥しょうがのような温性とされる食材を汁物に少し加えるだけでも、薬膳の考え方を取り入れた料理になります。

国産の乾燥野菜を扱うブランド

グループのD2Cブランド「OYAOYA」では、京都産の野菜を低温でじっくり乾燥させた乾燥野菜を扱っています。薬膳の文脈での使い方は、薬膳メディアの「やさい薬膳」とあわせて発信しています。国産にこだわって薬膳食材を選びたいときの、身近な選択肢のひとつです。

国産薬膳食材を選ぶときのポイント

国産の薬膳食材を選ぶときは、いくつかの見方を知っておくと、自分に合うものを選びやすくなります。

産地表示を確認する

国産を選びたいときは、まず産地表示を確認しましょう。薬膳食材は輸入品も多いため、「国産」「日本産」と書かれているか、どの地域でつくられたかを見ると、産地のたどりやすいものを選べます。乾燥野菜や乾物は、原料の産地が表示されているかも確認の目安になります。

無添加・有機などの表示の見方

薬膳食材を扱う店の中には、無添加や有機、オーガニックをうたう商品を扱うところもあります。こうした表示は選ぶときの参考になりますが、表示の基準は商品によって異なります。気になる場合は、原材料や製造の表示もあわせて確認すると、自分の基準に合うものを選びやすくなります。

用途に合わせて選ぶ

毎日の料理に使うのか、茶として楽しむのかで、選ぶ食材は変わります。料理に使うなら国産の野菜や乾燥野菜が使いやすく、茶として楽しむなら黒豆やはと麦、国産のハーブなどが向いています。用途を思い浮かべてから選ぶと、使い切りやすく、国産薬膳を無理なく続けられます。

国産の薬膳素材を商品開発に生かす(事業者向け)

ここからは、食品を開発する事業者向けの話です。健康志向の高まりとともに国産の薬膳食材への関心も広がるなか、産地のたどりやすさを生かした商品づくりは、差別化のポイントになります。日々の食事から体と向き合いたいという健康への意識は、国産・薬膳というテーマと相性がよく、商品コンセプトの軸になります。国産の乾燥野菜やパウダー、雑穀、ハーブを使えば、薬膳をコンセプトにした商品を小ロットから開発できます。薬膳茶や薬膳だし、薬膳スープの素など、形態もいろいろです。薬膳は食品の立場なので効能は断定できませんが、国産原料や季節性をコンセプトに据えた商品設計ができます。薬膳茶づくりについては薬膳茶OEMの解説、だし・ふりかけ・パウダーなど食品全般は薬膳食品OEMの解説もあわせてご覧ください。薬膳と漢方の線引きは薬膳と漢方の違いのページで整理しています。

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

よくあるご質問

国産の薬膳食材にはどんなものがありますか?

しょうが、山椒、しそ、大根、黒豆、はと麦など、国産でそろえやすい薬膳食材は身近に多くあります。スーパーで手に入る国産野菜の多くが、東洋医学の視点では薬膳食材にあたります。

なつめやクコの実に国産はありますか?

国内に流通するなつめやクコの実は輸入品が中心ですが、福井県などで国産なつめの栽培に取り組む農園もあります。量は限られますが、産地のはっきりした国産品を選びたいときの選択肢になります。

輸入の薬膳食材がなくても薬膳はできますか?

できます。薬膳は「体や季節に合わせて食材を選ぶ」考え方なので、似た性質を持つ国産の食材で代えられます。体を温めるとされる食材ならしょうがや山椒など、国産でそろうもので十分に実践できます。

国産の薬膳食材はどこで買えますか?

野菜やしょうがなどはスーパーで、乾燥野菜や乾物は専門のオンラインショップで手に入ります。国産にこだわる場合は、産地表示を確認して選ぶと安心です。京都産の乾燥野菜はグループのOYAOYAでも扱っています。

国産の薬膳茶はつくれますか?

つくれます。黒豆やはと麦、国産のハーブなどを組み合わせれば、輸入の生薬を使わずに国産の素材で薬膳茶を楽しめます。乾燥させた食材は茶として使いやすいのも利点です。

乾燥野菜は薬膳食材として使えますか?

使えます。乾燥野菜は保存がきき、スープや鍋、煮物に加えるだけで国産の薬膳食材として手軽に使えます。粉末タイプは料理に溶け込ませやすく、日常に取り入れやすい形です。

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    まとめ:国産の身近な食材から薬膳を始める

    薬膳食材は輸入の乾物に限りません。しょうが、山椒、しそ、大根、黒豆、はと麦など、国産でそろえやすい食材は身近に多くあります。なつめやクコの実のような定番は輸入が中心ですが、似た性質を持つ国産食材で代える、という考え方を知っておけば、国産中心の薬膳は無理なく始められます。

    選ぶときは産地表示を確認し、用途に合わせて食材を選ぶのがポイントです。国産の乾燥野菜を使えば、保存もきき、毎日の料理に手軽に取り入れられます。グループの薬膳メディア「やさい薬膳」では、野菜ごとの薬膳的な解説も紹介していますので、国産食材で薬膳を始める参考にしてください。

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    この記事を書いた人

    小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

    株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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