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鹿児島の伝統野菜とは?協会整理24品目(桜島だいこん・安納いも・ハンダマ)の特徴と旬・食べ方を解説

鹿児島県の伝統野菜は、桜島・開聞岳の火山性土壌を擁する薩摩半島・大隅半島、種子島・屋久島・奄美大島・トカラ列島といった離島群、霧島連山の山間部まで、地形条件の異なる産地で受け継がれてきた品種群です。日本伝統野菜推進協会では鹿児島県の伝統野菜23品目を整理しています。

ギネス世界記録に認定された桜島だいこん、種子島の安納いも、屋久島のかわひこ・親くい芋・こうき芋、奄美のハンダマ・フル、さつま大長レイシ(苦瓜)など、薩摩・大隅・離島に伝わる品目を紹介します。

目次

「伝統野菜」の定義と本記事の対象

認定機関主な基準
京都府「京の伝統野菜」明治以前の栽培歴があり府内全域が対象
大阪府「なにわの伝統野菜」概ね100年以上前から大阪府内で栽培
長野県「信州伝統野菜認定制度」昭和30年代以前の栽培・食文化・品種特性
鹿児島県「かごしまの伝統野菜」おおむね昭和20年以前から県内で栽培されてきた、鹿児島の風土・食文化とかかわりの深い野菜を県が選定(23品目/鹿児島県公式)

本記事では日本伝統野菜推進協会が整理する鹿児島県23品目を分類別に整理し、代表7品目を本編で詳しく解説します。

鹿児島の伝統野菜 23品目一覧

大根類6品目

品目特徴産地
桜島だいこんギネス認定・最大31.1kg鹿児島市桜島12月下旬〜2月
有良だいこん根重2〜4kg・肉質優良奄美大島北部12〜1月
開聞岳だいこん最大20kg・やわらかい肉質指宿市開聞町12月下旬〜1月
国分だいこん特有の辛みと漬物適性霧島市隼人町12月下旬〜1月
山川だいこん郷土料理用指宿市山川町12月中旬〜1月
横川だいこんなますに最適霧島市横川11〜1月

いも類・葉柄7品目

品目特徴産地
安納いも「甘い蜜芋」の代表格種子島9〜12月
親くい芋親芋を大きく食用にするサトイモ系屋久島町11〜3月
かわひこ(餅いも)屋久島のサトイモ系在来種。現地で「餅いも」とも呼ばれる屋久島町11月〜3月中旬
こうき芋屋久島在来のサツマイモ系・焼き芋で高糖度屋久島町8〜11月
トカラ田いも水田専用の里芋十島村(トカラ列島)10月中旬〜3月
トイモガラハスイモの葉柄。汁物・酢の物などに使う姶良市ほか6月
ミガシキ里芋の葉柄(ズイキ)・シャキシャキした食感姶良市ほか6月

なす・瓜・唐辛子・果菜

品目特徴産地
伊敷長なす30〜50cm・採り遅れても硬くならない鹿児島市伊敷7〜9月中旬
白なすアクが少なく生食にも使える鹿児島全域7〜9月中旬
さつま大長レイシ苦瓜・長さ35〜40cm鹿児島全域7〜9月
ながうい/いとういヘチマ・未熟期食用鹿児島全域7〜10月
花岡こしょうまろやかな辛み鹿屋市花岡9〜11月
はやとうり(隼人瓜)大正初期に鹿児島へ伝来したウリ科の果菜。漬物・炒め物に使われる鹿児島全域10〜11月
養母すいか(やぼすいか)白〜淡黄の果肉・シャリシャリとした食感の在来大玉すいか。生育条件がよければ14〜16kgに達する(協会)。旧東市来町養母地区で栽培が途絶えかけたのち、奈良の種苗会社で保存されていた種子が2004年に里帰りして復活日置市(旧東市来町養母)8月上〜中旬

葉菜・薬味・にんじん

品目特徴産地
ハンダマ金時草・鉄分豊富奄美市ほか通年
フル葉大蒜・香り強い奄美市1〜3月
吉野にんじん30〜40cm・香り強い鹿児島市吉野11月下旬〜1月上旬

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

代表的な鹿児島の伝統野菜7品目の特徴と食べ方

桜島だいこん — ギネス認定の世界最大級大根

12月下旬〜2月
産地鹿児島市桜島
向く料理煮物、ふろふき大根、漬物、おでん

桜島だいこんは、鹿児島市桜島で栽培される世界最大級の大根で、2003年に31.1kgの個体が「世界一重いだいこん」としてギネス世界記録に認定されました。桜島の火山灰土壌と温暖な気候が、この巨大サイズを育てます。肉質は緻密で甘みがあり、煮物・ふろふき大根・漬物で食感が楽しめます。

旬の12月下旬〜2月に鹿児島市桜島のJA直売所で出荷されます。

安納いも — 種子島の甘い蜜芋

9〜12月
産地種子島
向く料理焼き芋、スイートポテト、蒸し芋、天ぷら

安納いもは、種子島・西之表市の安納地区で受け継がれてきたサツマイモで、戦後(1947年頃)に南方から帰還した復員兵がスマトラから持ち帰ったとされる芋の苗を同地区で栽培したのが始まりと伝えられます。鹿児島県農業試験場熊毛支場の選抜育成を経て1998(平成10)年に「安納紅」「安納こがね」として品種登録され、2022(令和4)年9月にはGI「種子島安納いも」として地理的表示保護制度に登録されました(農林水産省)。焼き芋にすると蜜が溢れる「甘い蜜芋」として全国に流通し、ねっとりとした食感と強い甘みが、焼き芋・スイートポテト・蒸し芋で引き立ちます。

旬の9〜12月に種子島内の直売所やふるさと納税・通販で県外にも出荷されます。

開聞岳だいこん — 最大20kgの薩摩半島大根

12月下旬〜1月
産地指宿市開聞町
向く料理煮物、おでん、漬物、おろし

開聞岳だいこんは、指宿市開聞町で栽培される在来大根で、最大20kgに達する大型とやわらかい肉質が特徴です。開聞岳の火山灰土壌と南薩摩の温暖な気候で育ちます。

煮物・おでん・漬物・おろしで大玉の食感が楽しめます。旬の12月下旬〜1月に指宿市内の直売所で出荷されます。

ハンダマ — 奄美の金時草

通年
産地奄美市ほか
向く料理お浸し、和え物、天ぷら、炒め物

ハンダマは、奄美地方で栽培される葉菜で、沖縄でも同じく「ハンダマ」、石川県では「金時草(きんじそう)」と呼ばれる同じ植物(キク科サンシチソウ属 Gynura bicolor)の在来種です。葉の裏が紫色になる独特の外観と鉄分の豊富さから、奄美の食生活で重宝されてきました。

お浸し・和え物・天ぷら・炒め物で使われ、栽培期間は長期にわたります。奄美市内の直売所で流通します。

さつま大長レイシ — 35〜40cmの大型苦瓜

7〜9月
産地鹿児島全域
向く料理ゴーヤチャンプル、和え物、天ぷら、炒め物

さつま大長レイシは、長さ35〜40cmの大型苦瓜(ゴーヤ)で、鹿児島全域で栽培されます。一般的なゴーヤ(20cm前後)よりはるかに大きく、夏の食卓でゴーヤチャンプルや和え物の素材として使われます。

旬の7〜9月に鹿児島県内のJA直売所・スーパーで流通します。

伊敷長なす — 鹿児島市伊敷の30〜50cm長なす

7〜9月中旬
産地鹿児島市伊敷地区
向く料理焼きなす、揚げ浸し、田楽、煮物

伊敷長なすは、鹿児島市伊敷地区で栽培される長ナスで、長さ30〜50cmに達する大型と、採り遅れても硬くならない食感の良さが特徴です。

焼きなす・揚げ浸し・田楽・煮物で柔らかな果肉を楽しめます。旬の7〜9月中旬に鹿児島市内のJA直売所で流通します。

親くい芋 — 屋久島の親芋を大きく食べる里芋

11〜3月
産地屋久島町
向く料理煮物、田楽、含め煮、いも煮

親くい芋は、屋久島町で受け継がれる里芋の在来種で、子芋ではなく親芋を大きく育てて食用にするタイプです。ねっとりとしつつ煮崩れしにくい肉質が持ち味で、屋久島の温暖多雨な気候と火山性土壌のもとで栽培されます。

煮物・田楽・含め煮・いも煮で食感が活き、旬の11〜3月に屋久島内の直売所で流通します。

鹿児島の伝統野菜の購入方法

品目主な入手先時期
桜島だいこん鹿児島市桜島のJA直売所12月下旬〜2月
安納いも種子島内の直売所、全国通販・ふるさと納税9〜12月(熟成後は冬〜春)
開聞岳だいこん指宿市開聞町の直売所12月下旬〜1月
ハンダマ奄美市内の直売所、通販通年
さつま大長レイシ鹿児島県内JA直売所・スーパー7〜9月
伊敷長なす鹿児島市伊敷のJA直売所7〜9月中旬
親くい芋屋久島町の直売所11〜3月

100種前後の取り扱い品目がわかる商品カタログ

小ロット〜大ロットまで柔軟に対応できるアグリチャー

乾燥野菜
  • 100g~の小ロットから販売可能
  • 日本各地の伝統野菜の扱いあり
  • ドライフルーツ/ハーブも対応可能

よくある質問

鹿児島の伝統野菜は何品目ありますか?

日本伝統野菜推進協会が整理する鹿児島県の伝統野菜は23品目です。大根類6・いも類/葉柄7・なす/瓜/唐辛子/果菜7・葉菜/薬味/にんじん3の合計23品目で、これは鹿児島県「かごしまの伝統野菜」の選定23品目とも対応します。薩摩半島・大隅半島・種子島・屋久島・奄美大島・トカラ列島など県内外の多様な地域で受け継がれてきた品種群が含まれます。

桜島だいこんはどれくらい大きいのですか?

桜島だいこんは世界最大級の大根で、2003年に31.1kgの個体がギネス世界記録として認定されています。鹿児島市桜島の火山灰土壌と温暖な気候が、この巨大サイズを育てます。煮物・ふろふき大根・漬物に使われ、12月下旬〜2月が旬です。

安納いもと他のサツマイモの違いは?

安納いもは種子島・西之表市の安納地区で戦後(1947年頃)から受け継がれてきたサツマイモで、1998(平成10)年に「安納紅」「安納こがね」として品種登録、2022(令和4)年9月にはGI「種子島安納いも」に登録されたブランド品種です(農林水産省)。焼き芋にすると蜜が溢れる「甘い蜜芋」として全国的に知られ、ねっとりとした食感と強い甘みが持ち味。一般的なサツマイモ(紅あずま・鳴門金時など)のホクホクした食感とは対照的です。9〜12月に収穫し、熟成を経て冬〜春まで流通します。

ハンダマは沖縄や石川と同じものですか?

はい、鹿児島・奄美地方の「ハンダマ」、沖縄の「ハンダマ」、石川県の「金時草」は同じキク科サンシチソウ属(学名 Gynura bicolor)の植物とされ、葉の裏が紫色になる点や鉄分が豊富な点が共通します。産地によって呼称が異なり、お浸し・和え物・天ぷら・炒め物などの用途はおおむね共通します。

屋久島の「親くい芋」「かわひこ」「こうき芋」の違いは?

いずれも屋久島町で受け継がれる在来芋類ですが、植物学的な系統が異なります。親くい芋は子芋ではなく親芋を大きく育てて食べるサトイモ(ヤマイモ科ではなくサトイモ科)の在来種で旬は11〜3月、かわひこは屋久島で「餅いも」とも呼ばれるサトイモの在来種で旬は11月〜3月中旬、こうき芋は焼き芋で高糖度になる屋久島在来のサツマイモで旬は8〜11月です。サトイモ科の2品目(親くい芋・かわひこ)とヒルガオ科サツマイモ属のこうき芋で、系統そのものが異なる点に注意してください。

まとめ

鹿児島の伝統野菜は、鹿児島市・桜島・指宿・霧島・鹿屋・姶良・日置・種子島・屋久島・奄美・トカラ列島と、本土と離島にまたがる23品目。桜島だいこん(ギネス認定)・安納いも(蜜芋)・開聞岳だいこん・ハンダマ(金時草)・さつま大長レイシ・伊敷長なす・親くい芋など、火山性土壌の本土品目と離島・山間部の品目が地域ごとに並びます。

参考文献・情報ソース

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    この記事を書いた人

    小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

    株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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