ベジタリアン向けの食品を作りたい。でも、ビーガンとの違いがよく分からない。対応しようにも、何を使っていいか、どこまで配慮すればいいのかが曖昧。そんな企業や飲食店の担当者が増えています。実際、健康志向やサステナビリティ、宗教的背景などを理由に、ベジタリアンやビーガンの需要は世界中で拡大中。それにともない、OEMでの対応食開発も急増しています。この記事では、「ベジタリアンとビーガンの違いは?」「対応するならどこまで?」「どんな商品がつくれる?」といった疑問にお応えしながら、OEMで失敗しないためのポイントを解説します。ベジタリアンとビーガンの違いとは?「ベジタリアン=ビーガン対応」と誤解されがちですが、実際は大きく異なります。とくに原材料設計や製造現場での配慮が重要になります。食べられる・食べられないの違いを明確にするタイプ食べるもの食べないものラクト・ベジタリアン野菜・乳製品肉・魚・卵オボ・ベジタリアン野菜・卵肉・魚・乳製品ラクト・オボ・ベジタリアン野菜・乳製品・卵肉・魚ビーガン植物性食品のみ肉・魚・卵・乳製品・蜂蜜・ゼラチン・動物由来すべてベジタリアンでも「乳製品はOK」「卵はNG」など考え方に違いがあり、ビーガンはより制限が厳格です。たとえば以下のような具体例があります:牛乳使用のプリン → ベジタリアンOK、ビーガンNGはちみつ入りグラノーラ → ベジタリアンOK、ビーガンNGゼラチン入りゼリー → 双方NG(植物性ゲル化剤への代替が必要)特にビーガン対応では、だし・調味料・乳化剤・白砂糖の製造法まで問われることもあるため、OEMで製品化する際には、原材料と製造工程の透明性が欠かせません。ハラール・宗教食とどう違う?インド・中東市場への対応も意識近年、インバウンド観光や海外輸出の増加に伴い、ベジタリアン=宗教食対応という側面も見逃せません。信仰・背景主な制限備考ヒンドゥー教牛肉NG/乳製品はOK南インドではベジ率が非常に高いジャイナ教五葷(にんにく・ねぎなど)/根菜NG加熱方法にも制限があるイスラム教(ハラール)豚肉・アルコールNG/肉はハラール処理必要植物性であっても調理器具や表示に配慮ビーガン動物由来すべてNGエシカルや環境志向が強いこれらの対応を「なんとなく一緒」にしてしまうと、信頼性を損なうリスクがあります。だからこそOEM商品では、どの層に向けた設計かを明確にし、可能な限り“線引き”と“根拠”を示すことが非常に重要です。ベジタリアン向けOEM商品はどう作る?既に多くの企業が手がける「大豆ミート」や「野菜スープ」などに加え、ここでは差別化・実用性・導入ハードルを軸に、目的別の企画例をご紹介します。一般的には、野菜ベースの商品を作って味が薄く美味しくないといった失敗例もあります。課題①|“おいしくて満足感のある”商品にしたいベジタリアン食の印象として「味が薄い」「満腹感がない」という声も。食感やコクを加えることで改善できます。こんにゃくと大豆ミートのミートボール風生麩×乾燥野菜で作るカツ風の主菜揚げごぼう・野菜チップのトッピング素材乾燥・冷凍素材の活用で、風味や食感のバリエーションも広げられます。課題②|“不足しがちな栄養素”をカバーしたいベジタリアン・ビーガンでは、不足しがちな鉄分・カルシウム・ビタミンB群などの補強も訴求の1つになりえます。鉄強化ほうれん草パウダー入りスープカルシウム+ビタミンB12入り豆乳ヨーグルト大豆+雑穀入りの高たんぱくプロテインバー機能性と食べやすさを兼ねた商品は、特に日本市場においてはギフトや定期購入向けにも展開しやすいです。課題③|“飲食店や現場で扱いやすい”形にしたい現場負担が少ないことは、OEM成功の大前提です。常温保存OKの乾燥野菜ミックス(和・洋・エスニック)スティック充填の即席スープ・カレー・だしベース小袋で提供できるビーガン対応ソースやドレッシングこれらは外食チェーン・ホテル・学校給食などにも導入しやすく、BtoB展開に向いています。ただ、OEMでベジタリアン向け商品をつくる際、「ベジタリアン対応」だけでは不十分です。ベジタリアンか、ビーガンか?卵・乳製品はOKか?ハラール、ジャイナ教の対応も必要か?製造ラインや製品表示に問題はないか?これらを事前に明確化してからOEMメーカーに依頼することで、時間やコストのロスを防げます。AgritureのOEM対応|乾燥野菜・パウダー素材で、柔軟かつ小ロットで対応Agritureでは、京都を中心とした国産野菜を活用した乾燥素材・野菜パウダーのOEM・原料卸に対応しています。ブドウ糖不使用・完全植物性原料の選定小ロット(数十kg~)のOEM試作・パッケージ対応京野菜やファイトリッチ素材など、機能性素材の提案も可能出汁ベース、トッピング素材、スープの具材など、製品単体でも、素材OEMでも柔軟に対応いたします。ベジタリアン対応に一歩踏み出したい方は、ぜひご相談ください。今、ベジタリアン市場への第一歩をベジタリアンとビーガンは、似て非なるもの。そして、対応すればするほど、信頼と差別化の強い武器になる市場です。まだ対応している企業が少ない今こそ、参入の好機。まずは、野菜の可能性を活かせるOEMから、一歩を踏み出してみませんか?