食が多様化している現代では、ただ「栄養を摂る」だけではなく、より付加価値の高い食品が求められています。特に注目されているのが、機能性成分を豊富に含む野菜。中でもタキイ種苗が展開する「ファイトリッチシリーズ」は、“色で選ぶ”機能性成分を豊富に含む野菜。生産者やスーパーなどでも注目されています。この記事では、機能性成分を豊富に含む野菜の基礎知識から、ファイトリッチシリーズの特徴、OEM展開への応用事例までを詳しく解説します。ファイトリッチシリーズとは?タキイ種苗が開発した「ファイトリッチ」シリーズとは、野菜の「色」に着目し、その中に含まれる機能性成分を可視化したシリーズです。たとえば、濃いオレンジ色の人参はカロテン、鮮やかな赤のトマトはリコピン、赤紫の葉物野菜はアントシアニンなど、見た目がそのまま機能性成分が含まれていることの証明となります。このシリーズには、ヘルシエオクラやフルティカトマトなど、複数の品種展開があり、それぞれに特定の成分や調理特性があります。タキイ種苗の品種開発により、「鮮やかな見た目」と「機能性成分」が両立された商品群として高く評価されています。また、加工食品やリテール商品のパッケージには「ファイトリッチのロゴ」が使用可能で、商品価値を視覚的に訴求できる点も大きなメリットとなります。ファイトリッチシリーズについてはこちら機能性成分を豊富に含む野菜とは?機能性成分を豊富に含む野菜とは、野菜の中でも特定の機能性成分が豊富に含まれている品種を指します。品種開発により、リコピン、カロテン、ポリフェノールなどの成分量が豊富に含まれ、健康維持や生活習慣病予防の観点から注目されています。通常の野菜と同様に食卓で使える一方で、サプリメントなどの健康食品に代わる“ナチュラルな選択肢”として受け入れられています。近年では、企業のSDGs対応やウェルネス商品の原料としても需要が高まり、飲食・小売・健康分野など幅広い業界で採用が進んでいます。機能性成分とは?機能性成分とは、健康の維持・増進や疾病予防に役立つことが期待される成分で、必ずしも生命維持に必要ではないが、体に良い働きを持つとされる成分です。多くは野菜や果物、発酵食品などに自然に含まれています。【代表例】リコピン(トマトなど):抗酸化作用ルテイン(ほうれん草など):目の健康をサポートGABA(発芽玄米など):血圧低下、リラックス効果ポリフェノール(赤ワイン、ブルーベリーなど):抗酸化作用アントシアニン(紫キャベツ、ナスなど):目の疲労感軽減、抗酸化作用栄養素とは?栄養素とは、人が生きるために必ず摂取しなければならない基本成分です。身体のエネルギー源や構成成分、代謝の調整に必要とされます。【三大栄養素】炭水化物(糖質・食物繊維)脂質タンパク質【その他の必須栄養素】ビタミン(例:ビタミンC、ビタミンDなど)ミネラル(例:カルシウム、鉄、亜鉛など)比較項目機能性成分栄養素目的健康維持・増進・予防生命維持・成長摂取の必要性必須ではない(あれば望ましい)必須含まれる食品野菜、果物、発酵食品、海藻などすべての食品例リコピン、GABA、ルテインビタミン、タンパク質、カルシウム日常の食事に取り入れやすい特長機能性成分を豊富に含む野菜の魅力は、以下の2点に集約されます。1つ目は、少量で効率よく機能性成分が摂れる点。たとえばファイトリッチシリーズのトマト「フルティカ」は、一般的なトマトと比較してリコピンが豊富に含まれており、抗酸化作用が期待される成分を無理なく日常に取り入れることが可能です。2つ目は、日常の調理に組み込みやすいこと。スーパーでも「リコピン2倍」「高ポリフェノール」などの表示付き野菜が並ぶようになっており、消費者が意識的に選びやすい環境が整ってきています。彩り・味・機能を兼ね備えたこれらの野菜は、素材本来の味わいを保ちながら、健康価値をプラスする存在です。ファイトリッチシリーズの具体例以下は、実際に展開されているファイトリッチシリーズの代表例です。京くれない人参赤くツヤのある見た目と濃厚な甘さが特徴の日本生まれの品種。五寸人参に金時人参を交配し、リコピンを豊富に含むことが特徴です。加工後も鮮やかな赤色を保持できるため、スイーツやニンジンが主役の料理では綺麗な赤色が目立ちます。ヘルシエ オクラパステルグリーンで粘りが非常に強いのが特長のオクラ。食物繊維の一種である水溶性ペクチンを豊富に含み、加熱後も独特のとろみを保ちます。乾燥加工にも適しており、戻しても食感が損なわれにくいのが魅力です。フルティカトマトファイトリッチシリーズのトマト品種「フルティカ」は、一般的なトマトと比較してリコピン含有量が高く、抗酸化作用が期待される機能性成分を効率よく摂取できる素材です。中玉サイズで糖度が高く、果肉のしまりが良いため、加熱調理や乾燥加工にも適しており、ジュースやパスタソース、乾燥野菜など幅広い用途に展開されています。Agritureでの乾燥実績と商品開発事例弊社Agritureでは、ファイトリッチシリーズの品種を原料とした乾燥野菜のOEM供給を行っています。以下は実際の製造実績の一例です。京くれない人参(乾燥野菜・パウダー):リコピンの赤色と自然な甘さを活かした菓子素材、サラダトッピング用途オランジェ人参(乾燥野菜・パウダー):ハーブティーでの原料ヘルシエ オクラ(乾燥野菜・パウダー):粘りを活かした即席スープ、冷凍惣菜素材弁天丸ほうれん草(乾燥野菜・パウダー):アクが少ない品種で料理にぴったり紅法師水菜(乾燥野菜・パウダー):紫色の鮮やかな色合いが特徴いずれも添加物不使用で、ファイトリッチが持つ見た目の彩り・美味しさ・機能性成分をそのまま保ちながら、業務用・小売用の商品開発へ応用されています。OEM・業務用原料としてのファイトリッチ活用機能性野菜を使用した商品は、明確な健康価値を提供できるため、OEMや業務用原料としても高いポテンシャルを持ちます。ファイトリッチシリーズのように品種開発段階から機能性成分の研究がされている原料は、BtoB用途において以下の強みを発揮します。成分強化を前提とした商品設計が可能ファイトリッチのロゴによる信頼性訴求が可能見た目の彩りとおいしさ、機能性成分の両立による飲食・惣菜業界への展開OEMにおける差別化が難しい中、消費者に機能性とおいしさの両方を伝えられるファイトリッチシリーズは、ブランド開発・商品開発の強力なパートナーとなります。ファイトリッチは“選ばれる”素材機能性成分を豊富に含む野菜の中でも、タキイ種苗が開発するファイトリッチシリーズは、視覚・味覚・機能性において特徴があります。OEMや原料開発においては「ただの野菜」ではなく、「機能性成分を豊富に含む野菜」を原料として使うことで差別化を図ることができます。弊社Agritureでは、ファイトリッチシリーズを活用した業務用乾燥野菜やOEM開発のご相談を随時受け付けています。タキイ種苗様の事例記事はこちら