夏の京野菜で、京都の夏を味わおう野菜には季節ごとの「旬」があり、その時期に食べることで、よりおいしさや栄養を楽しむことができます。特に夏野菜には、暑さを乗り越えるためにぴったりな栄養素がたっぷり。京都の伝統野菜「京野菜」も、夏に旬を迎えるものがあり、みずみずしさや力強い味わいで、食卓を彩ってくれます。今回は、夏の京野菜をいくつかご紹介します。特徴やおいしい食べ方も合わせて見ていきましょう。万願寺とうがらし万願寺とうがらしは、ピーマンのように甘みのある大きな甘唐辛子です。大正時代、京都の舞鶴で「万願寺甘とう」が生まれ、他の唐辛子との交配により独自の品種が発展しました。その大きさから「とうがらしの王様」とも呼ばれ、果肉が柔らかく甘みが強いのが特徴です。辛みがほとんどないため、焼き物や炒め物、煮物にも使いやすく、シンプルに焼いて塩をかけると甘みが際立ちます。京都市場で人気が高まっている新しい京野菜です。おすすめの料理素焼き炒め物煮物賀茂なす賀茂なすは、丸くふっくらした姿が特徴の夏の京野菜の代表格です。皮が厚く、煮崩れしにくいため、田楽や焼きなす、揚げ浸しなどにぴったり。しっかりとした食べ応えで、油との相性も抜群です。昔から縁起の良いとされる茄子の中でも、賀茂なすは「なすの女王」とも呼ばれ、独特の風味と存在感を持つ京の逸品です。茎部分のガクが白っぽくなっているのも賀茂なすの特徴です。おすすめの料理賀茂なすの田楽焼きなす揚げ浸し伏見とうがらし伏見とうがらしは、細長く柔らかい肉質が特徴の甘唐辛子です。辛みがほとんどなく、軽く焼いたり素揚げしたりすることで甘みが引き立ちます。天ぷらや煮物、焼き物など幅広く楽しめる万能な京野菜です。おすすめの料理伏見とうがらしの素揚げ天ぷら煮物鹿ヶ谷かぼちゃひょうたんのような独特の形が目を引く鹿ヶ谷かぼちゃ。水分が少なく、控えめな甘さと淡泊な味わいで、煮物や蒸し料理にぴったりです。京都・鹿ヶ谷の安楽寺では、このかぼちゃを供えた「かぼちゃ供養」が約300年前から行われています。津軽から持ち帰られた菊かぼちゃが突然変異して現在の形になり、今では京都府綾部市が主な生産地です。昔から健康にもよい食材として親しまれてきました。おすすめの料理煮物蒸し料理炒め物夏の京野菜で、暑い夏を元気に！夏の京野菜には、暑さに負けないための栄養がたっぷり含まれています。万願寺とうがらしや伏見とうがらしはシンプルに焼くだけで香りと甘みが引き立つので、素材そのものの味わいを楽しめます。また、ボリューム感のある賀茂なすや鹿ヶ谷かぼちゃは、メインの食材としても活躍します。夏の京野菜を取り入れ、暑い夏を元気いっぱいに乗り切ってみませんか？関連記事京野菜について万願寺とうがらしについて賀茂なすについて伏見唐辛子について鹿ヶ谷かぼちゃについて