九条ネギというと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。名前は聞いたことがあっても、どんな野菜なのかよく知らない。食べてみたいけどどうやって食べたらいいのか分からない。そんな方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。今回の記事では、九条ネギの由来や特徴、おすすめの食べ方まで広くご紹介します。九条ネギとは九条ネギは日本の青ネギ(葉ネギ)の代表品種で、京の伝統野菜のひとつです。「関東の白ネギ、関西の青ネギ」と言われるように、京都をはじめ関西ではネギといえば九条ネギのことを指します。白い根の部分を食べる白ネギに対し、緑色の葉の部分を食べる九条ネギは「葉ネギの王様」とも呼ばれています。JA公式サイト九条ネギの由来と歴史九条ネギという名前は、京都の九条地区で栽培されていたことに由来します。栽培の歴史は京野菜の中で最も古く、約1300年前に大阪の浪速地区から移植されたのが始まりと言われています。本来の伝統的な九条ネギは、一年以上の期間をかけて露地で栽培されるため、非常に手間が掛かるものです。主産地は九条地区ですが、ハウス栽培の導入により京都府内全域で生産されるようになったため、昨今では年間を通じて安定した供給が行われています。九条ネギの特徴九条ネギは葉に厚みがありながらも、内部には独特の「ぬめり」があり、香り高く甘みが強いのが特徴です。このぬめりは冬場になると糖分を増し、ゼリー状となって葉内部に蓄積します。葉はまっすぐに伸び、他のネギに比べ栽培期間が長いため、背丈が80㎝ほどにまで成長します。また、緑色の部分と根元の白い部分それぞれで栄養素が異なり、葉先から根元まで余すことなく食べることができます。九条ネギは大きく分けると以下の2系統に分類されます。九条太ネギ:黒種(くろだね)と呼ばれ、濃い緑色で大きく太い。耐寒性があり通年栽培が可能。九条細ネギ:浅葱種(あさぎだね)と呼ばれ、淡い緑色で葉が細長い。耐暑性があり、夏~初秋にかけて収穫。一般的に九条ネギとして有名なのは、九条太ネギのほうです。九条ネギの旬はいつ?九条ネギの旬は、12月~翌年2月にかけての冬の時期です。京都の底冷えの寒さの中で育つ九条ネギは、霜が降りることでより一層甘みが増し、葉肉が厚く重くなるので食べ応えがあります。年間を通じて出回る九条ネギは季節によって味わいも変化し、春は葉も風味も柔らかく、夏から秋にかけてはピリッとした爽やかな辛みが楽しめます。九条ネギを美味しく食べるには九条ネギは、カットの仕方の違いで美味しく食べる方法が違います。ネギの形状別におすすめの食べ方をご紹介しましょう。細かく、輪切りにカットした場合のおすすめの食べ方うどん、蕎麦、ラーメン、冷奴などの薬味にサラダ、酢味噌和えなど和え物に刺身やカルパッチョにお好み焼き、ネギ焼きにそのまま醤油かポン酢であっさりと5cmほどの棒状にカットした場合のおすすめの食べ方鍋物、すき焼き、煮物に炒め物に天ぷらにこのように様々な味わい方があるので、ぜひ色々な料理で九条ネギの風味をお楽しみください。九条ネギを手に入れるには?保存方法も主に関西で主流となっている九条ネギですが、どこで買えるのでしょうか。関西圏以外でも手に入る九条ネギは京野菜ではありますが、関西圏以外でも入手することが可能です。京のブランド産品の主力商品の一つであり、近年は特に首都圏での需要が大きく伸びていることから、近年は日本各地で販売を拡大しつつあります。しかしそうは言っても、全国の全ての地域やスーパーを網羅するのは難しいというのが現状で、各百貨店や大手スーパーにある京野菜コーナーなどでは見かけることができます。その他には通販で購入する方法や、使い勝手のよい乾燥九条ネギなどもあります。九条ネギの保存方法九条ネギを保存する方法は、以下の通りです。しっかり洗って水気を切る小口切りや斜め切りなど、好きな大きさにカットするキッチンペーパーを敷いた保存容器に入れて冷蔵もしくは冷凍カット後の保存は、冷蔵の場合は3~4日、冷凍の場合は2週間を美味しく食べられる目安にしてください。乾燥野菜なら九条ネギをいつでも美味しく!京野菜として有名な九条ネギは、今では関西以外の地域でも入手しやすくなってきています。しかしながら、九条ネギを食べたい!と思ったときにすぐに手に入らない場合もあるでしょう。そんな機会に備えて、乾燥九条ネギを常備してはいかがでしょうか。乾燥により旨みも香りもギュッと詰まった九条ネギは風味も良く、保存にも便利で使いたい時にサッとお使いいただけます。生の九条ネギにはない、乾燥九条ネギならではの焼きとうもろこしのような香ばしい風味をぜひ味わってみてください。詳しくはこちら